『アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲』エンドロールが10分もあるのです。

アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲(2019)
Iron Sky: The Coming Race

監督:ティモ・ブオレンソラ
出演:ララ・ロッシ、ウラジミール・ブルラコフ、キット・デイル、ユリア・ディーツェ、ステファニー・ポールetc

評価:40点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

2012年日本でも話題騒然となった迷作『アイアン・スカイ』。ナチスをおちょくったB級映画はたくさんあるが、異常なテンションで月からナチス軍団が攻めてくるこのコンセプトは多くの映画ファンの注目を集めた。当時高校生だったブンブンも当然ながら観たのですが、実は割とがっかりした作品でありました。勢いは竜頭蛇尾で、吹っ切れているかと言われたらそこまでではない。『武器人間』のような暴走を観たかっただけに残念な想いをしました。あれから7年の月日が経ち、クラウドファンディング、『アイアン・スカイ』のファンの手によって新たな物語が紡がれた。そこには金と技術を手にした小学生の妄想が爆発し、ヒトラーにビンラディン、ローマ法王にスティーブ・ジョブズ、さらには恐竜がアッセンブルし暴れる理想郷がありました。これはと思い、期待して観たのだが…

『アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲』あらすじ


月の裏側に潜伏していたナチスが、UFOの大群を率いて地球を侵略するという大胆な設定で注目され、有志から資金を募って製作されたことでも話題を集めたSF映画「アイアン・スカイ」の7年ぶりとなる続編。月面ナチスの侵略を退けた人類だったが、その後、自ら引き起こした核戦争によって地球は荒廃。それから30年後、人々はナチスが建設した月面基地で生き延びていたが、月面基地のエネルギーが枯渇し、人類は絶滅の危機にあった。そんな状況に胸を痛めていた月面基地の機関士オビは、地球の深部には未開の世界「ロスト・ワールド」が広がっており、そこに新たなエネルギー資源があることを知り、仲間とともに「ロスト・ワールド」へと旅立つが……。前作を生み出したフィンランドのティモ・ボレンソラ監督が、今作でもクラウドファンディングでファンから資金を調達し、製作した。
映画.comより引用

まさかのデビルシャーク方式!

本作は、小学生が考えた「好き」を詰め合わせたような作品だ。冒頭、月にUFOが不時着し崖から落ちそうになるのを、クレーンでキャッチするリアルUFOキャッチャーシーンから物語が紡がれる。ガラスが割れるところは超スローモーションでカッコよく撮り、AppleアンチをSiriで爆殺する。そして、ヒトラー、サッチャー、ローマ法王がボスラッシュのように現れて大暴れする。なんと豪華なお子様ランチなんだと思う。

しかしながら、尺を稼ぐためか、ダラダラとした会話が映画を邪魔していく。キレ味を劣化させていくのです。前作よりかは面白いのだが、やはり竜頭蛇尾感が否めず途中で中だるみしてしまいました。

そんな本作の最大の爆笑ポイントはエンドロールにあります。なんと90分の尺に対して10分以上時間を設けられているのです。エンドロールで10分近く時間を費やすのは、Marvel作品等のハリウッド超大作ぐらいだ。莫大な技術者を紹介するためにそれぐらいの時間が費やされるのだが、本作は、それに負けないように関係者に愛を捧げるのだ。これはまさしく『デビルシャーク』。

まるで文化祭の終わりに仲間たちで楽しいひと時を分かち合っているように感じました。

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