『オーシャンズ8』盗んだのは”興奮”でした…

オーシャンズ8(2017)
OCEAN’S 8(2017)

監督:ゲイリー・ロス
出演:サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイ、
ミンディ・カリング、サラ・ポールソン、オークワフィナ、
リアーナ、ヘレナ・ボナム=カーター、ダコタ・ファニングetc

評価:40点

まだ、ちょっと栄えていた町程度の土地だったラスベガスが観られる『オーシャンと十一人の仲間』。あの名曲『マイ・ウェイ』のフランク・シナトラが首謀者ダニー・オーシャンとして強奪を企てることもあり、非常に魅力的な作品だ。それが約半世紀の時を超え、スティーヴン・ソダーバーグの手によって生まれ変わった。チャラチャライケメン筋肉パワープレイな強奪ものとして3作も作られた。そして長い沈黙の末に今回女版が作られた!その名も『オーシャンズ8』。そんな奇怪な変遷を経たシリーズ最新作をTOHOシネマズフリーパスで観てきた。

『オーシャンズ8』あらすじ

5年のムショ暮らしを経て、ダニー・オーシャンの盗みの血を継ぐ女デビー・オーシャンが町へ繰り出す。彼女はムショにいる間、新たな強奪計画を考えていた。狙うはメットガラ!彼女は足早に仲間を集めて、メットガラを狙う。果たして彼女のリベンジマッチ成功なるか?

スマート過ぎて退屈

強奪ものとしては、アッと驚くようなスマートさが目を引く映画だった。冒頭から、万引きGメンも驚く手口でオーシャンの血を引く女が盗みを働くところから始まる。そして、万引き家族を形成して、ムショ上がり早々メットガラを狙う。海外の万引き家族の格の違いに驚かされる。本作は、ソダーバーグのシリーズがなんだかんだ言ってフィジカルパワープレイだったのをおちょくるかのようにスマートだ。緊急事態も、淡々粛々焦ることなく突破していく。強奪ものはそこそこ観ている方だが、こんなに淡々粛々しているのは意外だ。

『トーマス・クラウン・アフェア』の終盤をずっと魅せられているかのような美しい手口だった。

と同時にあることに気づいた。

トラブルに焦らない強奪ものって退屈だということに。全くハラハラドキドキしないのだ。皆、「余裕のよっちゃんよ!」とそれぞれの仕事をこなすだけなので、あまり盛り上がらないのだ。また、後出しジャンケン展開が多いので興醒めしたのも確か。なので、『オーシャンズ8』はブンブンから《興奮》を盗んでいったと言えよう。

個人的に、だったらスティーヴン・セガール単身で真正面から《スマート》に警備員を殺し、宝をせしめる『オーシャンズ1』が観たいなと思う。

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