早春(1970)
DEEP END(1970)
監督:イエジー・スコリモフスキ
出演:ジェーン・アッシャー、
ジョン・モルダー・ブラウン、
ディアナ・ドースetc
評価:80点
日本で何故かDVDされていない映画の一つにイエジー・スコリモフスキの「早春」がある。キネマ旬報でも紹介されており、スコリモフスキ好きの間でも人気が高い作品にもかかわらず、権利の関係か未だにDVD化されていない。今回、そんな「早春」を観ることに成功したのでリポートしていきます。
「早春」あらすじ
公衆浴場の仕事に受かったマイク少年は、年上の接客係スーザンに恋をする。しかし、スーザンには婚約者がいた!ムラムラムラリンチョな少年は、次第にスーザンを猟奇的な程に追い回し…スコリモフスキ流官能ものは童貞映画の傑作だった!
大学時代、デンマーク官能映画
を研究していたブンブンは冒頭から興奮した!1970年代デンマーク官能あるある、甘ったるくもドープなメロディから始まる物語であったのです。本作はイギリス映画ではあるんだけれども、冒頭からトランス状態にブンブンを陥れる。そして、スコリモフスキだけあって、官能描写だけではない、ありとあらゆる挿話に強烈な演出とギャグを噛ましてくる。
公衆浴場の仕事に受かったマイク少年は、理不尽な客に奮闘する。指定された更衣室に入ってくれないGGI。誘ってくるBBA。マイク少年はおつむが弱い為、「困ったなぁ」という顔で頑張る様子は滑稽。童貞臭が半端ない。そんな彼を接客の女性スーザンが、子どもを相手にする感覚で優しくするもんだから、マイクは勘違いすることすること。
スーザンをデートに誘う。スーザンが誰かに取られないかと不安になり、ソワソワする様子。いやー痛々しい。そして、おいおめぇ、作品によっては完全に悪役サイコパスやんと思う程に、常軌を逸したスーザンの追い回しように段々笑えなくなってくる。
これは、恋愛のベクトルを間違えた童貞映画!官能映画としても、しっかり暴走する童貞のプロセスが描かれており、スコリモフスキ最高傑作と言っても過言ではない。
最後に、一つ。本作を観るとホットドッグが食べたくなります。何を言っているのか分からないかもしれないが、是非Amazonで輸入盤を買うなりして、その真相を突き止めてみてくださいw
2017/11/08更新:遂に日本再公開!
11月25日から東京写真美術館ホールで開催されるポーランド映画祭で、なんと本作が上映されます。また長年映画の版権問題で公開できなかった本作のトラブルも解決できたらしく、来年1月YEBIS GARDEN CINEMA他全国ロードショーするとのこと。
これはブルーレイ化も期待できそうです!!
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