【尾道映画特集】「あの、夏の日 – とんでろ じいちゃん」子供映画に見えて…ドラッグ映画だ(汗

あの、夏の日 – とんでろ じいちゃん(1999)

監督:大林宣彦
出演:小林桂樹,
厚木拓郎,菅井きん,
宮崎あおいetc

評価:75点

卒業旅行で尾道

に行くのに合わせ、
大林宣彦の未見尾道映画2本を
借りて観た。

その1本目が
「あの、夏の日 –
とんでろ じいちゃん」だ!

大林宣彦映画の中では
マイナーな作品だが果たして…

「あの、夏の日 – とんでろ じいちゃん」あらすじ

痴呆のおじいちゃんの見舞いに
広島・尾道やってきた
少年は、おじいちゃんの妄想の
世界に誘われていく…

「ぼくのなつやすみ」映画のハズが…

本作は、夏休み映画に
ぴったり、まさに
プロットをみただけでも

「ぼくのなつやすみ」を連想する。

しかも、若かれし頃の宮崎あおいが
出ているのだが、これがトンデモ
ない作品だった。

まず、キッズムービーのごとく
優しいテロップや学校描写から
始まるのだが、すぐに違和感が!
少年達の会話がいつもの大林映画の
如く食い気味なのだ!
まるで人の話を聞いていないかの
ごとく会話が立て込んでくる。

そして家族の会話のシーンになると、
問題の老人のイメージ映像が出てくるのだが、
いきなりお供え物の団子を
食しているのだ!

そこから大林ファンタジーの
門が邂逅する。

電車で尾道の街へ向かう途中
車窓から、おじいちゃんが
タイトル通り飛んでいるのが
目撃されるのだ!

気のせいかな?と思っていると、
葬式の場でラジオ体操をしたり…

鯉が少年に話しかけてきたりと
ぶっ飛んだ展開がラーメン二郎の
如く、津波のごとく観客に
押し寄せてくるのだ。

しかも、1990年代としては
綺麗すぎる、美しすぎる
尾道の景色が映し出される
もんだから、

これは
スプリング・ブレイカーズ


さながらのドラッグムービーに
なってしまっている。

宮崎あおいのヌード

本作には宮崎あおいが出てくるのだが、
なんと衝撃的なことに、
少年が海を歩いていると、
水面からヌード姿で浮かび上がってくる
のだ…

しかも、想像以上に宮崎あおいの
エッチなシーンがこの後も続くので、
これは野外上映とかで子供達に見せられない。
キッズムービーではなく、
変態映画だったのだ!

これぞ大林映画!

大林宣彦映画といえば、
「転校生」や「時をかける少女」
と切なくノスタルジックな作品という
イメージが強いが、

本当は
「HOUSE」のような変態・
アヴァンギャルド映画が
本業だ。

こうも変態映画にも関わらず、
あまりにも美しくみずみずしい
青春を描くから大林宣彦映画は
ステキだ。

なので、ブンブンはこの映画が
好きになったぞ!

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