本能寺ホテル(2017)
監督:鈴木雅之
出演:綾瀬はるか、
濱田岳、堤真一etc
評価:75点
「プリンセストヨトミ」のスタッフ再集結!
のはずが思わぬ展開へ!
万城目学のボツ企画を
パクッて映画化してしまい
大問題発生!
予告編の時点では、
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ
アッパレ! 戦国大合戦」以降
何度も失敗しているタイムスリップ
時代劇もので、地雷臭しかしないのだが、
果たして…
「本能寺ホテル」あらすじ
結婚報告&カレシの両親の金婚式で京都へ訪れた繭子は、
本能寺ホテルに宿泊
するのだが、そこは
1582年6月21日本能寺の変
直前にタイムスリップ
する秘密のエレベーターが
あった…
オープニングが凄い
万城目さんのアイデア
パクり事件があり、
予告編も舐めた感じで、
「また『BALLAD』まがいの
駄作ができたのでは?」
と思って観たのだが、
これが大衆映画として
文句無しの傑作でした。
まず、アヴァンタイトルから
ブンブンの心を惹きつける。
和と洋が融合したグルーヴ感
溢れるドープなサウンドで、
現代と戦国時代が
シンクロしていく様子に
「これはっ!」と傑作の予感が漂う。
そして、舐めるような
カメラワークで、
綾瀬はるかを追い回す、
そして本能寺ホテルに
たどり着きエレベーターに
乗るまでのシークエンス。
日本大衆映画にもこんな
ミュージックビデオのような
オープニング演出が
出来るのか!と感動を覚えた。
綾瀬はるかと濱田岳の良さ滲み出る
そして綾瀬はるかにしか
出せないユーモラスを
徹底的に引き出す。
おっとりしていて、
天然で、笑顔や
食事シーンで魅せる可愛さは、
ブンブンの心を貫通させるぐらい
惚れた。
そして、ツッコミ役として配置
される濱田岳扮する森蘭丸の、
一生懸命織田信長に遣う様子や、
綾瀬はるかをエスコートする
姿とのコントラストが物語を
盛り上げる。
そして、二人が織りなす
ギャグの手数の多さと
ヒット率の高さに圧倒。
下手に妥協しない思い切っているのだ。
織田信長に惚れる
さらに、驚いたのはしっかり
織田信長との遭遇を通じて、
綾瀬はるか扮する結婚前の女性が
人生のあり方を学んでいく様子が
繊細で良い。
単に、タイムスリップして
歴史訪問するだけの出オチ
ではなく、キチンと
織田信長の意外な側面を知る、
彼の良さに気づく、
そして自分の人生に活かす
ステップを踏んでいるので
ラストの泣かせパートが
観客の心に響くものとなっている。
尺も時間配分も妥当で完璧。
昔の角川映画のようでした。
もちろん、タイムパラドックス
的な問題や、テレビドラマの
ような過剰な演出、
緊張感のない本能寺の変描写に
嫌う人は一定数いるだろう。
しかし、ブンブンはこれは
傑作だと感じた。
また、これは万城目さん泣くな〜と
思ったブンブンでした。
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