VHSを巻き戻せ!(2013)
REWIND THIS!(2013)
監督:ジョシュ・ジョンソン
出演:アトム・エゴヤン,
ジェイソン・アイズナー,
フランク・ヘネンロッター,
ロイド・カウフマン,押井守,
バクシーシ山下etc
評価:85点
を中止したことで、
日本の映像コレクターが
焦っている。
ブンブンもその中の一人だ!
そんなブンブンはふと疑問を抱く。
VHSっていつから始まったんだろう?
1970年代のデンマークC級映画を
研究しているブンブンにとって、
ビデオとC級映画の関係は
非常に重要なポイントである。
そこで今回、
Netflixにアップされていた
VHSの栄枯盛衰を追う
ドキュメンタリー
｢VHSを巻き戻せ!｣を観てみました。
｢VHSを巻き戻せ!｣概要
1980年代、レンタルビデオショップの台頭に伴い爆発的に普及した
ビデオデッキ。
日本ビクターのVHSと
SONNYのベータマックスによる
規格戦争が始まり、
やがてVHSが勝利。
Vシネマやアダルト映画での
ビデオ使用が盛んになり
繁栄するものの、
2000年代からDVDへと
変わっていき、
2006年の
｢ヒストリー・オブ・バイオレンス｣
を最後にVHSの時代は終わりを
遂げたとのこと。
このドキュメンタリーでは、
アメリカの映像コレクター
ビデオショップ店員を始め
アトム・エゴヤン(｢白い沈黙｣監督)、
ロイド・カウフマン
(｢悪魔の毒々モンスター｣シリーズ監督)、
押井守(｢イノセンス｣監督)、
バクシーシ山下(AV監督)が登場。
当時のことを詳細に語ってくれます。
世界の映像コレクターは鬼畜
本作では、本当に沢山の
映像コレクターが登場する。
フリーマーケットに行き、
VHS漁りをする者。
タイトルに｢DEATH(死)｣と書いてある
作品を集める者、壁一面をVHSに、
しかもパッケージの色で分類する
クレイジーな輩も登場する。
中でも衝撃を受けたのは、
Windows95の取説をも集めている
人がいたことだ!
てっきり、映像コレクターは
映画やドラマを集めているのかと
思いきや、そうではない。
取説、エクササイズのビデオ
なんかも集めてたりする。
そして、実際にそんな取説に
出ていた人が後にドラマの
良い役に出演してたり
するから本当に驚きである。
ビデオ戦争
↑爆笑問題もラジオで取り上げています。ブンブンは全く知らなかったのだが、
1980~1990年代にかけて、
日本ビクターとSONNYとで
ビデオの規格を巡って戦争が
行われていたとのことだ。
日本ビクターのVHSは
録画時間の長さを
売りにしており、
SONNYのベータ
と比べ約2倍録画出来た。
一方SONNYのベータは
画質の良さを売りにしていた。
結局、一般ピーポーは
質よりも量を優先したため、
VHSが勝利。
日本だけでなくアメリカの
ベータ族は大量の映像を
失う羽目となり辛酸をなめたのである。
ビデオ文化が産んだ副産物
ビデオ文化は様々なものを
生み出したとこのドキュメンタリーは語る。
まず、語られるのはビデオエクササイズ
である。今まで、エクササイズは
ジムに行かないとできないものだった。
しかしながら、ビデオが登場
したことで、自宅にて
エクササイズが出来るように
なったのだ。
日本でも一時期話題となった
｢ビリー・ザ・ブート・キャンプ｣
の走りが1980年代にあったのだ。
本作は、
他にもエッチなビデオやVシネマ、
レンタルビデオショップの
繁栄にまつわる裏話が聴け、
VHS時代の懐かしさと
面白さを伝えてくれると共に、
世界のクレイジーなコレクターから
インスピレーションをかき立てられる
作品。間違いなくVHSを集めたくなる作品でしたよ。
おまけ:
外国人の家に｢HOUSE｣のポスター
なんと、大林宣彦監督の
｢HOUSE｣のポスターが
アメリカ人の家に飾られているではないか!
実は、｢HOUSE｣のDVDパッケージは
海外版の方が格好いいんだよね～
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