アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(2016)
Alice Through the Looking Glass(2016)
監督:ジェームズ・ボビン
出演:ジョニー・デップ,
アン・ハサウェイ,ミア・ワシコウスカ,
ヘレナ・ボナム・カーター,
サシャ・バロン・コーエン,
アラン・リックマンetc
もくじ
評価:30点
2010年にティム・バートンが
ルイス・キャロルの名作に
挑戦した「アリス・イン・ワンダーランド」。
6年の歳月を経て、続編が作られた!
もちろん、原作は「鏡の国のアリス」である。
ティム・バートンは今回は製作に回り、
「ザ・マペッツ」の新鋭ジェームズ・ボビン
に舵取りは任された。
果たして…
「アリス・イン・ワンダーランド/
時間の旅(2016)」あらすじ
前作で赤の女王を倒したアリスは、現実世界でも自立し、
いっちょ前の「女」になっていた。
一流の航海士として活躍していた
アリスだったのだが、
個性と気が強すぎるアリスを
見かねた会社の上司が、
事務職に追いやろうと契約を迫る。
悩むアリスの前に更にトラブルが!
青い蝶アブソレムがやってきて、
マッドハッターの危機を知る。。。
コリーン・アトウッドの衣裳が
神がかっている!
まず、予告編を観たら誰しもが
驚くであろう!
アリスの衣裳が超絶クールなのだ!
パリコレか!というほど激しい衣裳は、
劇中で中国、揚子江の民族衣装を
意識していると語られる。
まさに、EAST MEETS WESTの
時代を表す衣裳と言えよう。
そんな豪華絢爛でユニークな
衣裳を手がけたのは、
コリーン・アトウッド!
ティム・バートン映画には
欠かせないデザイナーだ!
彼女は他にも「シカゴ」や
「NINE」などといった
ファンタジー映画以上に
衣裳が重要視される作品にも
携わっており、巨匠中の
巨匠なのだが、
今回はそんな彼女の仕事で
最高傑作と言える仕上がりと
なっている。
ファンタジー映画といえば、
衣裳は上手くて当たり前な
世界なのだが、本作では
現実世界の落ち着いた感じと、
ファンタジー世界のぶっ飛んだ
世界とのコントラストが
前作以上にはっきりとしている。
前作ではアリスに青い服を着せ、
純白そうに魅せる。
現実世界の群衆も基本的に
白や青ベースで衣裳は作られた。
今回は、「個性」が非常に重要視されて
いるので、アリスの衣裳を現実でも
激しく且つファンタジーの世界でも
激しく見えるように作り込むことで、
アリスの自立が非常に強調される
演出となっている。
ミア・ワシコウスカちゃんの可愛さも
あり、ビンビンでした!
しかし、中身が…
ただ、内容に問題がある。
監督がジェームズ・ボビンと新鋭だけに、
ティム・バートンの世界観を忠実に
守ろうとしたのだろう。
それ故に、脚本にゆとりがなく、
また明らかなミスも連発していた。
まず、本作をざっくり一言解説すると、
「美少女、ニートを救う」である。
精神病になりニート生活を送る
マッドハッターを助けるというのが
本筋。その時点でう~んとなる
(原作にはなかった気が…)。
同じくニート映画「アナと雪の女王」
が成功したからって、そりゃないぜw
そして、ブンブンが口を大にして言いたいのが
「どう考えてもアリスが悪の根源
にしかみえない」
ことだ。
そして、彼を助けるために
アリスはタイムマシンを強奪!
そのせいで、世界崩壊の危機に
陥るのだ!
予告編で、「タイム」という
キャラが悪役として紹介
されていたが、むしろ悪は
アリスです!おまわりさん捕まえて~
さらには、赤の女王も悪役として再登場。
しかし、彼女の過去が明かされるほど、
「白の女王ゲス過ぎて酷い!」と
赤の女王ににシンパシーを感じるようになる。
アリスは、他にも劇中で、
ハンプティダンプティ殺害、
器物損壊、傷害事件など多数
犯罪を犯しており、
これでもって白の女王
と愉快な仲間たちで
和気藹々と「マッドハッター
救えてヨカッタネ☆」
「自立っていいね!」オチを
持ってこられると
正直怒りがこみ上げてくる!
前作では、
アリスを19歳に設定したことが
凄いブリリアントな決断だった。
お約束の巨大化、縮小化シーンが、
「大人の世界」と「子どもの世界」
の狭間の窮屈さメタファー
することにつながり、
アリスを大人の女性として
自立させる物語として説得力の
あるものだった。
自立の慣れの果てが、
こうもKYでアウトローだと
流石にドン引き。
「TOO YOUNG TO DIE
」の
ように脚本も吹っ切れて
いないのでなおさら
胸くそが悪い作品と
なってしまいました。
とはいえ、
ミア・ワシコウスカちゃんは可愛い
(本日2度目)!
アラン・リックマンのラスト演技が拝める!
衣裳や美術が凄い!
さらにP!nkの主題歌「Just Like Fire」が
イかしているので、観て損はない作品でしたぞ~
余談:GUCCIのCMがイカシテル!
本作が始まる直前に、何故かGUCCIのCMが放送されました。
Glen Luchfordが監督したこのCM。
日本が舞台なのに、デコトラが
出てくるのに、こんなに美しく
描くなんてびっくりだ!
てっきり、ニコラス・ウィンディング・
レフンが撮ったのか
と思いきや別人でこれまたびっくりでした。
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