特捜部Qキジ殺し(2014)
Fasandaeberne(2014)
監督:ミケル・ノルガード
出演:ニコライ・リー・カース、
ファレス・ファレスetc
評価:65点
先日から、東京駅近くの
フィルムセンターで開催されている
EUフィルムデーズ!
我が法政大学生は
キャンパスメンバーズに
入っているため、
無料で映画が観られる。
デンマーク映画の論文を
書いているブンブンに
とって格好の機会!
デンマーク国内で
年間興行収入1位を
獲得した大衆映画
「特捜部Qキジ殺し」
を観てきたぞ~
「特捜部Qキジ殺し」あらすじ
デンマークの人気ミステリー作家ユッシ・エーズラ・オールスンの
「特捜部Q」シリーズ第2弾!
コペンハーゲンの未解決事件
解決部署「特捜部Q」。
そこにまた、新たな案件が
舞い込んできた!
それは20年前に捜査終了した
事件だった…
調べていくと、
重要人物キミーの名が挙がるが…
デンマーク社会が分かる!
ブンブン、デンマーク映画の研究をしていて
最近気づいたのだが、
デンマークって移民国家ですね!
幸福度ランキング1位とか、
福祉国家とよく言われ、
図書館の「教育・福祉」コーナー
に行くと、デンマークを賞賛する
本があるが、必ずしもデンマークが
良い国だとは言えない。
デンマーク映画の特徴として、
移民や貧困層、犯罪地区の
人々にフォーカスを当てた
物語が挙げられる。
本作も全くもってそうだ。
コペンハーゲン警察で、
主人公カールがタッグを
組むのは西アジア・中東系の
アサドである。
そして、特捜部が捜査する先は
スラムとしか言いようのない
アパートや路地だ。
麻薬も蔓延していて、
地獄としか言いようのない
場所を魅せてくる。
昨年の「真夜中のゆりかご」や
レフン監督の「プッシャー」など、
デンマークの映画は地位の低い
人々の暴力に満ちた地獄のような
世界に娯楽性を見出そうとしている
特徴がある。そして、韓国映画並に
風景が汚かったりする。
しかし、そんなデンマーク映画が
国民に受け入れられているのは
確かな面白さがあるからである。
実はコメディw
本作は重厚なミステリーに
見えてギャグ満載のコメディだったりする。
まず、主人公の捜査官カールが間抜け
過ぎるのだw
ターゲットを路地に追い詰めて、
捕まえようとする。
ターゲットの不安を取り除こうとし、
銃を地面に置いた瞬間、
ターゲットにフルボッコされたり、
無謀にもライフル銃を構える敵に
突進して銃撃を受けたりと、
とにかく無鉄砲なのだ。
それこそ、「クリーピー」
の
西島秀俊に近いむっつりバカ
なのだ。
それを、相方のアサドが冷静沈着に
対処していくあたりが、
コントで面白い。
予告編からは想像できない笑いが
会場から巻き起こりました。
また「特捜部Qキジ殺し」は、
前作の「特捜部Q檻の中の女」を
観ていなくても、
すんなりとキャラクターの役割も
ストーリーも分かる新説
設計になっているので、
一見さんも十分楽しめます。
北欧ミステリーは、
ダークで重厚な
ストーリーテリングが特徴的で
日本でも根強い人気を
持っているジャンルである。
原作が読んでみたくなったぞ!
また、こんだけデンマークでヒットしたなら、
続編の「Pからのメッセージ」も
映画化するのではと少し期待のブンブンでした。
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