さらば青春の光(1979)
QUADROPHENIA(1979)
監督:フランク・ロッダム
出演:フィル・ダニエルズ、
スティングetc
評価:80点
久しぶりに、ロックオペラ
っちゅうものを観たくなった。
ということで、
ロックオペラの概念を
作ったザ・フー(THE WHO)の
「四重人格」の映画化
「さらば青春の光」を観たぞ!
「さらば青春の光」あらすじ
軍隊に入るが、規律に耐えきれず除隊。実家でNEET暮らしを
しているモッズ族のジミーは、
友人がロッカーズに転身したり、
定職に就いて、昔のように
モッズに情熱を捧げなくなっている
ことに絶望し…
朝井リョウ「何者」
に通じる居心地の悪さ
本作はロックオペラ「四重人格」
の映画化である。
ロックオペラとは、
音楽アルバムひとつで
ある物語を語るという
スタイルのジャンルであり。
ザ・フーの「Tommy」そして
「四重人格」の成功により、
「ロッキー・ホラー・ショー」
「エビータ」
「ジーザス・クライスト・スーパースター」
などといった名作が多数作られ、
どれも映画化までされた。
そんな創始者の作った「四重人格」は
非常に心に刺さる話である。
組織や規律に反抗し、
自意識の高い青年ジミー。
彼は一応企業のメールボーイ
をしているが、
かつてのちょい悪ライフを
忘れられずに衝動で
仕事を辞め、NEET生活を
送ることとなる。
しかし、ジミーは気づいていなかった。
周りは、大人になりきれない
ジミーにドン引いていることに。
高校時代に観たときには気づかなかったのだが、
よく映画を観ていると、
ジミーの友人は表情でさりげなく、
ジミーとの間に壁を作っているのだ!
ジミー以外は基本的に
モッズ時代の郷愁を感じる
為に集まる。いわば同窓会
的なのに、対しジミーだけ
ガチ勢だから、仲間は「えっ」と
顔をする。それすら気づけない
ジミーに泣けてきます。
まさに、朝井リョウの地獄就活小説
「何者」
の主人公みたいな
切なさがあります。
故に、冒頭の「The Real Me」の
-Can you see the real me
(ホントウの俺が見えているか?)
が痛いほど伝わってくる。
ところでモッズ族って?
ところで、この文章やあらすじを読んだ方はふと「モッズ族」って何?
と思うだろう。
モッズ族(MODS)とは、ざっくり
言うならば、ミリタリー
ファッションである。
緑色のジャンパーを着たり、
時にスーツを着たりと、
簡単に言うと、
「ちょい悪ファッション」
って感じかな。
乗り物も、服が排気ガスで
汚れないようスクーターが
メインとのこと。
ちなみにザ・フーの
トレードマークである
アーチェリーの的
みたいなロゴは、
イギリス空軍のラウンデルの
シンボルマークから来ています。
それに対して、ロッカーズ
(ROCKERS)は
全身革ジャンや革パン黒ずくめ
のファッションで、
単気筒エンジンのバイクを
乗り回します。
芸人の「さらば青春の光」
お笑い芸人に「さらば青春の光」っていうのがあり、てっきり「キング・オブ・コメディ」のように
映画が好きで芸名にしたのかなと思ったのだが、
どうやら違うようでした。
ピーマンズスタンダードの南川聡史が、
彼らの芸名を考える際に
「復讐するは我にあり」か
「さらば青春の光」どっちがいい?
と訊いて、後者を選んだだけで、
当時は二人とも本作を
観ていなかったとのこと。
「復讐するは我にあり」…
ダサいってかゴロ悪くねぇか??
楽曲和訳歌詞リンク
・少年とゴッドファーザー(Punk and the Godfather)
・5:15
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