バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生(2016)
BATMAN v SUPERMAN:DAWN OF JUSTICE(2016)
監督:ザック・スナイダー
出演:ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル、
エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグetc
評価:35点
ついさっき観てきました、
バットマンとスーパーマンの世紀の対決。
ブンブンのチケット上は、
ゼネコン鈴木建設の社長スーさん
とバットマンがビジネスバトル
を繰り広げそうな感じになっているが
安心してください。
ちゃんとスーパーマン戦っていました。
しかし、本作は「マン・オブ・スティール」の
後半部分を2時間半展開していたため、
相当なドン引き映画でした。
これから観る方に2つ警告をします。
・子供連れでべからず。
子供の道徳観に悪影響を与えますw
PG-12すらつかないことに
疑問すらわくハードで難解な
内容です。
・カップルで観るべからず。
映画慣れしていないカノジョは
ドン引きするでしょう。
実際、帰り際見かけた
カップルの間には不穏な
空気が流れていました。
こっからは、ブンブンの
不満と解釈をネタバレ
全開でお送りするので、
未見の方はパソコンをそっと
閉じ、映画館に行ってください!
酷評でも面白い作品なのは
保証するので!
「バットマンvsスーパーマン」あらすじ
「マン・オブ・スティール」から18ヶ月後のゴッサムシティ。
バットマンことブルース・ウェインは
大切な同僚を傷つけたことに腹を
立て、スーパーマンを憎んでいた。
世間でも、スーパーマンに対し議論が
巻き起こっており、彼は裁判に狩り出される…
そんなバットマンとスーパーマン
を天才科学者レックス・ルーサーが
結びつけようとしていた…
冒頭から違和感が
本作はこの手の大作として珍しく
冒頭から違和感ありありである。
若きブルース・ウェインが穴に落ち、
穴蔵にいたコウモリ達の舞で
地上に舞い戻る様子を
スローモーションで魅せるオープニングから
始まるのだが、この時点でブンブンは
イヤーな雰囲気を感じ取った。
バットマンは人間である。
前作の「マン・オブ・スティール」が
神話色濃厚だったため、
本作は紛れもなく人間と神の戦いを
描いている。実際に観てもそうだ。
様子を冒頭に持ってこられると
バットマンの人間らしさがなくなってしまう。
ブルース・ウェインは浮かなくていいんだよ!
と冒頭の時点から気になってしまった。
さらに、スーパーマンのカノジョ、
ロイス・レイン。
彼女がアフリカのテロリストに
取材するシーン。
Are you a terrorist?
(あなたはテロリストですか?)
おいおい、ジャーナリスト失格だよ!
序盤からこんな調子で、
さらには「マン・オブ・スティール」で
多くの観客及び映画ファンがドン引き
した町破壊シーンを
一般市民目線でリメイクしているから
もう一気にテンション落ちましたね~w
何故この町破壊にドン引きするのか?
「アベンジャーズ」や「トランスフォーマー」
など世の中には街が破壊される映画は沢山ある。
しかし、ドン引きせず楽しめるのは、
ギャグだからである。基本的に明るいのだ。
また、一般市民を撮さないようにしたり、
映っても希望を見出している顔などを
魅せて、決して死にもだえ苦しむ無数の人
という構図は見せないからだ。
しかし、本作は明らかに9.11や3.11、はたまた
中国の工場大爆発事件などを参考に作ったとしか
思えないリアルな一般市民の苦しみ、
現実にあったようなビルの壊れ方
爆発をするので、観ていて怖くなる。
全力で一般市民の苦しみ顔を魅せた上で、
エヴァンゲリオンにおけるサードインパクト
に近いホロコーストが行われるため、
もはや観客は一般市民の安否が気になり
始めてしまうのである。
前作でも思ったのだが、よく復興したね、
よく普通の生活に戻れるよね
と思わんばかりの凄惨さだ。
ラストのバトルがヤバい
本作のラストにレックス・ルーサーが
生み出した怪物くんに
バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン
が立ち向かうバトルシーンを持ってきているが
これまた異常である。
まず、ワンダーウーマンが出落ちなのだ!
とってつけたかのようにジャジャーンと現れ、
いつの間にか消えているのだ。
確かに戦闘中は
「進撃の巨人をハリウッドで映画化
するとこうなるのかー」としみじみ
させられるかっこいいアクションを
観られるのだが。いつの間にか
消えていますw
また、バットマンが肝心な道具を
忘れてくる失態を犯したり、
そもそも人間がかなう相手でなかったため、
逃げ腰なのだ。
結局スーパーマンの根性に、
少しワンダーウーマンと
バットマンがオマケの攻撃を入れただけの
構造になってしまいましたw
でもここは良い
酷評しているブンブンですが、
良かった点もあります。
バットマンとレックス・ルーサーの
立ち位置だ。
本作は神話である。
人間が神に勝とうとする話である。
レックス・ルーサーは
怪物くんという道具を作る
ことで神に勝とうとして、
怪物くんを制御できなくなった。
結果として怪物くんは神である
スーパーマンに負けて、投獄された。
まさにバベルの塔の話である。
レックス・ルーサーが
モノで神に抗おうとしたのに
対しバットマンは精神で
神に勝った(和解したとも言える)。
この構造は中々好きである。
まあガッカリはしたけれども、
2時間30分、「マン・オブ・スティール」
のアクションパートの
テンションで楽しめたのは良かった!
子供や映画慣れしていない方には
オススメできないが、映画好き必見の
作品でした。
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