二ツ星の料理人(2015)
BURNT(2015)
監督:ジョン・ウェルズ
出演:ブラッドリー・クーパー、アリシア・ヴィキャンデル、
オマール・シーetc
評価:55点
料理映画といえば
「レミーのおいしいレストラン」、
「シェフ! 〜三ツ星レストランの
舞台裏へようこそ〜」と
意識高い系料理人が
作る美しい逸品の
数々に魂を持って行かれそうな
雰囲気がある。
本作も紛れもなく、
意識高い系料理人の
話だが、どうも様子がおかしいぞ…
まあ、まず病み役多い
ブラッドリー・クーパーが
主演の時点でヤバそうだ…
「二ツ星の料理人」のあらすじ
ドラッグ中毒で一流の料理の腕を持ちながらもムショ行きになった男アダム。
3年後、シャバに出た彼は再び
料理人として活躍すべく、
友人のレストランに潜入。
レストラン改革に打って出るが…
料理映画なのに…
シェフって美味しいものを
優雅な手つきで作っている
文化系なイメージが強いが、
実際、高級レストラン「エル・ブリ」の
ドキュメンタリーを観ると、かなり体育会系。
やくざなキッチン戦争が巻き起こっているらしい。
その体育会系の怖~いイメージを
露骨に映像に落とし込んだのが本作だ。
料理映画というと、芸術品のような
豪華絢爛な料理が映し出される。
しかし、本作の主人公は
料理開発&研究の為に、
バーガー・キングやそこら辺の
庶民的なカフェ、さらには
競りが激しく環境も劣悪そうな
魚市場にばっか行くのだ。
しかも肝心なそういったジャンルの
料理をあまり魅せようとしない。
観客は悶々としてくる。
しかも、主人公が友人のレストラン
再建の為に雇ったのが、
これまたムショの人と
観ている方は段々不安になります。
後半はやくざ映画
そんな荒々しい、到底芸術的
料理が出来なそうな環境ばかり
撮しているからこそ、
途中随所随所に現れる完成品の
ホントウに旨そうなこと。
特にブンブンは、劇中に
登場するピンク色のケーキ
によだれが止まりませんでした。
そんな作品だが、突如やくざ
映画になってきます。
主人公が0からのやり直しに
成功したと思うと、
やくざに追いかけられる、
ボコられるパートが始まるのだ!
前半からは予想もつかない展開に
びっくり間違いなしである!
脚本的に、分子ガストノミー(?)
使いの動かし方、
そもそもの設定に
無理や弱いところがあるものの
斬新なタイプのこの料理映画。
料理が苦手な人も楽しめること
間違いなしの逸品でした。
日本公開は6月を予定してます。
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