ハンティング・グラウンド(2015)
THE HUNTING GROUND(2015)
監督:カービィ・ディック
出演:アメリカの大学生たち
評価:80点
受験生はセンター試験を受け、
いよいよ決戦の火ぶたが
幕を開けようとしている。
中には推薦で既に進路が
決まり有頂天バブル時代を
迎えている人もいるだろう。
大学が決まった人は今回
紹介する「ハンティング・グラウンド」
を観てから大学デビューを
送ることをオススメする。
新歓シーズン、うっかり行く場所を
間違えると野郎どもの猟場
になっているかもしれないのだ。
「ハンティング・グラウンド」は
CNNがカンザス州立大学や
ミシシッピー大学などの大学で
多発したレイプ事件を
追ったドキュメンタリーである。
アメリカの闇深き大学レイプ問題
このドキュメンタリーは沢山の高校生が受験の合格発表を
自宅で観て大喜びする
シーンから始まる
(こんなにサンプル数あるのも凄いのだが)。
そして嬉々として大学デビューする
と思いきや、突然取材班に
「レイプされた」と打ち明け
始める。
アメリカでは基本21歳から
しか飲酒できないのに、
入学早々酒を飲まされる。
しかも高校時代学年3位の
優秀な生徒までが
上級生からの酒を
断れずに飲まされる。
そして、そのまま
レイプされてしまうのだ。
やはり大学入ってそうそう
凄惨たる事件に巻き込まれて
PTSDになる人も出てくる。
ショックすぎて8割の
人は大学に相談しないそうだ。
仮に相談したとしても、
「飲酒はしたのか」と
質問攻めに遭い、
挙げ句の果てには「お前が悪い」
とあしらわれてしまう。
どうして、こんなに酷いのか
と取材班が追っていくうちに、
大学のブランドを傷つけたくない故
であったり、レイプ班が
花形アメフト選手だったりすると
先生でも接触ができなかったりと
歪んだ大学の政治的メカニズムが
浮き上がっていくのだ。
そんな態勢から逆転すべく
学生が立ち上がりアクションを
起こすまでを深く掘り下げているのが
本作だ。
本作が怖いのは、あながち
日本の大学もこのような
ケースがないわけではないことである。
まず、大学生に問いたい。
20歳までに先輩からの酒を断り通せるか
という点である。
恐らくほとんどの人が破っているであろう。
ブンブンは大学1年生の頃、
ジンジャーエールで誤魔化していた。
ジンジャーエールって一見酒に見えるので
あとは酔ったふりをすれば基本的に
飲み会はなんとかなるぞ!
新一年生は覚えておこう。
話をレイプに戻すと、
大学1年生っていきなり
大海原に投げ出されてしまうものである。
家族から離れて自分の力で
様々な出会いを作り出す過程で、
危険を察知していかにリスク回避できるか、
押しの強い先輩をいかに押し返すか
をしっかり入学前に高校で
生半可なビデオではなく
教えるべきである。
また、確かに大学もネームバリュー的
問題もあってこの手の問題はもみ消したいのも
分からないでもないが、
問題は起こるものだと考えて
対処していただきたいものである。
さて、これから大学生になる人は
20歳まで飲酒せず且つ楽しい
スクールライフを送れることを祈ります。
(ちなみに、ブンブンの所属する
北欧研究会NORDICは全力で
未成年には酒を飲ませません。)
※なんか、本作はアカデミー賞歌曲賞に
「Til It Happens To You」で
ノミネートされたぞw↓
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