もくじ
第6位:ルック・オブ・サイレンス
監督:ジョシュア・オッペンハイマー出演:インドネシアの人々
製作年:2015
よく作ったねと衝撃的すぎる作品。
「アクト・オブ・キリング」で、インドネシアの虐殺事件加害者に
再現映画を撮らせる恐ろしい世界を撮り、今度は被害者と…
一見するとスケールダウンしそうな内容ではあるが
そんな不安は全く持ってなかった。
被害者が顧客と世間話をしている。
その会話の合間に「あなたは私の家族を殺した」と告白する。
その相手が、まさにインドネシア虐殺の張本人だから、
観ていてマジで怖い。「てめぇ家どこだ!」「おい、カメラ回すんじゃねえ!」
と言い寄るところに背筋が凍った。
監督の度胸にビビりまくった作品である。
第7位:チャッピー
監督:ニール・ブロムカンプ出演:デーブ・パテル、ヒュー・ジャックマン
製作年:2015
「ジャッジ・ドレッド」と近年、
南アフリカ共和国の映画のレベルが高い。
「第9地区」「エリジウム」のニール・ブロムカンプ
の「チャッピー」も例外ではない。
一つのロボットを巡って、ギャングと博士と、
ヤバいヤツが三つ巴で戦う。
南アフリカの危険な香りが全編から漂う、
そしてギャング一味が、ロボットの
ペアレンツとして変貌を遂げていく様子は
涙なくして観られない。日本では不遇にもPG-12
編集となってしまったことが残念な作品でもある。
第8位:さらば、愛の言葉よ
監督:ジャン=リュック・ゴダール出演:カメル・アブデリ,ゴダールの愛犬
製作年:2015
「映画」とは何かについて考え、
常に映画という枠組みから抜け出す手法を
編み出してきたゴダールが引退作で挑んだのが
「3D」。右目と左目に投影する映像を乱す、
愛犬を映す、官能を3Dにとやりたい放題
やっているが、「3D」で観る必然性を
備え付けている。映画としてよりも、
ゴダールの映像論文として凄い作品である。
第9位:EDEN/エデン
監督:ミア・ハンセン=ラヴ出演:フェリックス・ジヴリ、ポーリーヌ・エチエンヌ
製作年:2015
ハウスという音楽ジャンル創世記の話。
意識高い系男子二人組が頂点から
凋落していく過程の描き方がマジで恐ろしい。
前半のイケイケクラブが、ドンドン寂れていく
過程をダフト・パンク等のサンパなミュージックに
乗せて描く。監督の音楽チョイスが素晴らしい。
エレクトロな音楽初心者でも
楽しめる作品でした。
第10位:ビースト・オブ・ノー・ネーション
監督:キャリー・ジョージ・フクナガ出演:イドリス・エルバ、エイブラハム・アタ
製作年:2015
NETFLIXは映画クリエーターに下手に関与しないことから、
映画人に気に入られている。NETFLIX初のオリジナル作品
「ビースト・オブ・ノー・ネーション」は少年兵の凄惨すぎる
殺戮を描いている。冒頭ののんきな感じから一転。
感情を押し殺し、オトナをいとも簡単に拳銃で銃殺する
少年達、目から殺気が帯びる役者達に
切なくなる。確かに、ハリウッドじゃR指定になるから
作れない内容だな~
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