“Ç”庶民的ヒーロー出現「アントマン」

アントマン(ANT-MAN)

アントマン

監督:ペイトン・リード
出演:ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリーetc

評価:70点

大宮でのバイト終わりに、
さいたま新都心駅のMOVIXさいたまで
「アントマン」を観てきた。
シルバーウィーク最終日だからか
チョー混んでたぞw
そして、午前中は吹き替え版しか
上映されていなかったが、
吹き替え版も違和感なく楽しめたぞ!
movixさいたま

異色のマーベル・ヒーロー映画

マーベルのヒーロー映画って、
大抵「地球のため」「市民を守るため」
と言ったくさい大義名分を掲げて戦っている。
しかも、大概が特殊能力を得てすぐに
パワーを発揮する。
しかし、このアントマンは非常に努力家で
庶民的だ。

自分の前科で職業が見つからず、
別れた妻からは娘に会うことを制限されている。
どん底にいる彼が泥棒の能力を見抜かれ、
老博士にアントマンへと抜擢される。
一生底辺暮らしか、危険な道で夢を掴むかの
どちらかで彼は「娘に会いたい」為
アントマンとなり博士の危険な仕事につきあう
という非常に個人的な目的を持ったヒーローだ。

しかも「アイアンマン」とは違い、
金に物言わせて趣味でヒーローやっている訳ではなく、
本当に貧困から立ち上がる為にヒーローをやっている
から涙ぐましい。

故に特訓シーンが非常にまじめだ。
失敗を繰り返しながら、格闘術を学んだり、
伸縮テクニックを磨いたりする。

そしてコメディ・テイスト

そんな這い上がりヒーロー映画だが、
「ダークナイト」以降盛んになった
シリアス路線のヒーロー映画ではない。
コメディ全開な作品なのだ。

元々、この作品は「ショーン・オブ・ザ・デッド」
エドガー・ライト監督が作っており(途中で降板したが
脚本としてクレジットされている)、
主演のポール・ラッドやヒロインのエヴァンジェリン・リリー
を始めコメディ映画出演経験者で固めてある。

だから、「ミッション・インポッシブル」さながらの
強奪ミッションにも関わらず、大胆で間抜けな
泥棒描写で新鮮である。
例えば、強固なセキュリティに侵入するのに
口笛を吹きながら潜入するってオイオイだよねーw
しかし、そんなギャグギャグ演出を
しっかりとマイケル・ダグラスがカバーするから
作品のクオリティが強固なものになる。

一応説得力のある縮小描写

そんな「アントマン」。
まあ、作品の性質上アクションがしょぼく見えてしまう、
アクションがせこすぎる、移動が激しすぎるといった
チマチマしていることに若干の不満は出てきてしまう。
しかし、きちんと分子の勉強をスタッフがしている為か
縮小描写はやはりすごい。

今回使用されている理論は、Googleの入社試験でも
使われた、「縮小すると、バネのように原子が圧縮されて
身体の強度が増し、高くジャンプできたりする」というものだ。
なるほど、原子や電子の距離をコントロールすることで
縮小ができるんだねとえらく感心してしまった。
しかも、きちんとビジュアル等で説明するから
ラストのあのシーン、確かにその理論だと無理を
感じるが異様に説得力がある。
視覚的にも今だから作れる感があってよかった。

とにかく、この「アントマン」。
中堅キャラの映画化としては、ばっちし。
ヒーロー映画のマンネリ化に穴をぶち開けた、
とってもすてきな作品でしたぞー

↑ふと、「縮みゆく男」って作品を思い出した。

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