“Ç”【酷評】カンヌに媚び過ぎ「海街diary」

海街diary

海街diary

監督:是枝裕和
出演:綾瀬はるか、長澤まさみ、広瀬すずetc

今年のカンヌ映画祭で、コンペ入りを果たした
是枝裕和最新作。
原作は吉田秋生のマンガ大賞受賞した同名マンガ

最強の組み合わせなこの作品ですが、
ふたを開けてみると今年ワースト
直行レベルの地雷映画でした…無念m(_ _)m

日本演出しすぎ

どうも、日本は海外に芸術を
発信する際「日本らしさを強調せなならん」
と誤解する癖があり、
映画祭に出品する作もがガチガチに
「和」を強調したものになっている
ことがよくある。

この作品は、やたらと日本のご飯
を写しすぎ、無闇に着物や日本の
伝統技術を写し過ぎて観ていて
気持ち悪い。

なんか、河瀬直美みたいな
「これが日本だぜ~」ってのを
アピールしすぎて嫌みったらしく見える。

これで、中身がちゃんとしていれば
100歩譲れるのだが、肝心な
中身がついてきてないからタチが悪い。

腹違いの子・すずはサッカーの上手い少女
なのだが、撮り方が下手で
サッカーが上手いのかが分からない。
カメラが被写体に近寄りすぎだ。
そして、サッカーシーンは全く
内容に絡んでこず、
原作では折角サッカーを通じて
ラブストーリーが
生じているのに、修羅場もラブラブシーンも
手薄だ。

だから、延々と女が手を変え品を変え
モノを食す映画と化してしまっている。

また原作のインパクトのあるショット、
例えば、すずが丘の上で号泣するシーン。
映像化するにあたり、不可避かつ最大の
見せ場なのに、あっさりと意外性もなく
素通り演出するなど、
めんどくさい原作の描き方を
簡単にスルーしていたりするから、
原作に対する敬意が感じられない。

キャストミス

そして、致命的に綾瀬はるか
って人選がミスっている。

綾瀬はるかって、おっとり系の役が
似合うのに今回、まじーめな姉役を
務めている。しかし、原作を読んでいる
ブンブンからして最後まで違和感だ。

夏帆演じる末っ子の髪型がアフロではなく、
お団子なのは観ていくうちになれたのだが、
コレばかりはどうしようもなかった。

二階堂ふみ安藤サクラのように、
しっかりした役が似合う人が
演じるべきだったな~と思った。

まあ、映像は綺麗だぞ

非常に不満度が高い今作だが、
映像は毎度お馴染み美しいので
救いどころとなっている。

白飛び気味の、天国のような
描写。そして、食べ物がうまく見える
写し方。やっぱり、コレを観ると
梅酒呑みたくなる。
シラストースト食べたくなるな~。

原作以上にフード映画であり、
フード映画としては成功している。

しかし、あまりにカンヌを狙いすぎた
露骨な演出、そして結局予告編にあった
本当の家族になるまでの1年」の
決定的な出来事皆無のダラダラとした
描き方本当に「是枝さん、どうした?」
と思うほど残念でしたm(_ _)m
「海街diary」予告編

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