“Ç”ヴェンダース新作ドキュメンタリー「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」

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「Le Sel de la Terre」
監督:ヴィム・ヴェンダース、
ジュリアーノ・リベイノ・サルガド
出演:セバスチャン・サルガドetc

本年度カンヌ国際映画祭
ある視点部門特別賞受賞作
「Le Sel de la Terre」
を観てきました。

ヴィムヴェンと言えば、
「ベルリン・天使の詩」
「パリ・テキサス」と
数々の寝かせる作品で
有名でブンブン毎回死闘を
繰り広げますw

でも、彼のドキュメンタリーは
寝ずに楽しめる作品が多い。

キューバのバンドを追った
「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」
ダンス振り付け家ピナ・バウシュ
のダンスに焦点を当てた作品
などとにかく、音楽と
映像のコントラストで
観客を異次元に送り込む作品を
作り続けている。

そんな彼が数年前に撮った
カメラマンの苦悩を描いたドラマ
「パレルモ・シューティング」
みたいな世界観をドキュメンタリー
でやってみせたのが今作。

昨年度のある視点部門グランプリ作
「消えた画」(これもドキュメンタリー)
に比べると別にオリジナリティが
あるわけでもなく、
あるカメラマンの人生を淡々と
追う、彼の冒険についていく
シーンも少ないのだが、
カメラマン:セバスチャン・サルガド
の魅力を200%出し切る
映像+音楽の直球勝負な
作品でした。

カメラマン:セバスチャン・サルガド
は40年に渡り紛争や民族、
自然の営みをモノクロ写真で
撮り続けた男。

彼の映し出す画はまさに「生」
を与える。

まるで目の前にカメラがないかの
ような、演じないピュアな
人間活動。

時に残酷な場面を彼は映し続けた。

その写真の世界をどう
ヴィムヴェンは描くか?

6割白黒、4割カラーという
黄金比バランスを開発し、
巧みに組み合わせることで、
写真の絵画的感覚を出しつつ、
「現実の色はもっと凄い!」
ことを謙虚に描ききった。

ブンブンお気に入りの
シーンは2つある。

一つは、セバスチャンと息子が
セイウチを撮りにいくシーン。

セイウチの警戒レベルを上げないように
転がりながら仕留める。
ヴィムヴェンも地面スレスレの
ローショット(彼も転がった?)
で「撮る人を撮る」。
3つのカメラが織りなす
セイウチ写真の凄まじさに
感動を覚えた(≧∇≦)

二つ目、それはセバスチャンの
クウェート写真集の紹介。
石油を掘る男を収めた作品集。

「地獄」としか形容しようがない
炎どガスに包まれた空間で、
ドロドログチャグチャにされた
男が石油を掘り当てた時の
嬉しさと披露のこもった
微妙な表情。

写真好きのブンブンであるが、
越えられない壁を感じた。

完全に彼らの世界に支配された。

他にも色々あるが、
これだけは伝えておきたい。

「映画館で観ろ!
音楽と鋭利な写真の世界は
爆音のある大部屋、
つまり映画館でしか体験できない
のだ!」

日本で公開されることを祈る(^^)
「LE SEL DE LA TERRE」予告編

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