【オリンピック映画】「時よとまれ、君は美しい ミュンヘンの17日」

時よとまれ、君は美しい 
ミュンヘンの17日(1973)
Visions of Eight(1973)

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監督:ユーリー・オゼロフ,
マイ・ゼッタリング,
アーサー・ペン,
ミヒャエル・フレーガー,
市川崑,
ミロシュ・フォアマン,
クロード・ルルーシュ,
ジョン・シュレシンジャー

評価:40点

昨日からリオパラリンピック
始まっています。
オリンピックやパラリンピックの
シーズンってスポーツ映画が
観たくなりますよね♪

なんと日本映画専門チャンネルで、
ミュンヘンオリンピック
のドキュメンタリー
「時よとまれ、君は美しい ミュンヘンの17日」
がやっていたので録画したよ!

なんと、監督は「俺たちに明日はない」
のアーサー・ペンに、
「アマデウス」のミロシュ・フォアマン、
「愛と哀しみのボレロ」のクロード・ルルーシュ、
そして、「犬神家の一族」の市川崑等
凄まじいメンバーによる
共同製作とのこと。
脚本は「東京オリンピック」に次いで
谷川俊太郎(えっつ脚本ってあったっけ?)
ととにかく豪華だ!
果たして…

「ミュンヘンの17日」概要

パレスチナ武装組織・黒い九月による
イスラエル人アスリート殺人事件が
起きた1972年のドイツ・
ミュンヘンオリンピック。

事件にはあまり触れず、
選手同士が織りなす
「美」を8人の監督が追った
ドキュメンタリー

オリンピック映画なのに
ドラッグの匂いがしますw

本作を観ると、
いかにリーフェンシュタール
の「美の祭典」と市川崑の
「東京オリンピック」が
凄いドキュメンタリーか
分かる。

本作は8人の監督を
起用しているにも
関わらず、監督の
作家性がにじみ出てこず、
しきりにドラッグのような
クラクラとした
映像が展開される
退屈なドキュメンタリーでした。

何故、退屈なのか?
大きく分けて3つある。
1つ目は、選手の人生や
人柄を捉えていない。
言わば、「美」を表す
風景としか選手を捉えていないのだ。

なので、試合開始前の選手紹介も
何もなしに、試合が展開されるので、
観客はその選手に感情移入ができない。

また、選手は映るのに、
何の競技の選手か、
どこの国出身かも分からないので、
本当に状況が飲み込みづらい。

2つ目は、スローモーション
使いすぎ問題だ。

オリンピック映画の
定番と言えばスローモーション!
「美の祭典」でも「東京オリンピック」
でもかっちょええ
スローモーション映像が
ブンブンの心を
鷲掴みにしました。

しかしながら、本作は
どの監督もやたらと
スローモーションを
使いたがる。
しかも、どうでもいい
砲丸投げの砲丸が
選手に渡される
ところまで
スローモーションで
くどい。

というよりも、
観ていくうちに
ドラッグ映像のような
サイケデリックさ、
狂気さまでにじみ出ていて
気持ち悪い。

やはりスローモーションは
メリハリがないと逆効果ですね!

3つ目は、やはり虐殺事件について
サラッとしか語られない
ところだ。
もちろん、
オリンピック映画には
プロパガンダ色があるので
ドイツ側として都合の悪い
事件は隠したかったのだろう。

もちろん、オリンピック映画としての
その決断は正解だが、
中途半端に小出しに語られる
ミュンヘンオリンピック事件は
後味が相当悪いぞ。

完全に無視するか、
事件に焦点を当てるのか
はっきりさせて欲しかった。

↑事件の詳細はスピルバーグ映画
「ミュンヘン」を観よう!

さて、2020年東京オリンピック
誰がドキュメンタリーを撮るのだろうか?
市川崑のようなスーパースターは
日本にはいないぞ!
スポーツを格好良く撮れる
日本の映画監督が
出てくることを祈るとしよう!

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