詩篇23枝篇(1966-1967)
23rd Psalm Branch
監督:スタン・ブラッケージ
評価:70点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
国立映画アーカイブで開催されているアメリカ実験映画の特集上映アンソロジー・フィルムアーカイブスにてスタン・ブラッケージ『詩篇23枝篇』を観た。久しぶりにスタン・ブラッケージを観たのだが、強烈であった。
『詩篇23枝篇』あらすじ
スタン・ブラッケージ(1933-2003)による8mmサイレント“Song”シリーズの23番目の作品で、ベトナム戦争へのアクチュアルな反応として制作された。戦争、死、暴力、動員などの光景を映し出した歴史的フッテージに詩篇や日常のフッテージを織り込み、特徴である神話詩的な構成を用いながら、同時代への明確なメッセージを打ち出している。
スタン・ブラッケージが描く戦争映像詩
車の横移動に重ねるが如く死体のイメージが挿入される。爆撃は至近距離と長距離によるイメージが採用され、ミクロとマクロの凄惨さが表現される。やがてこれらはスプリットスクリーンにより反復される。『ゴダールのリア王』では、物語が反復されて継承される様を象徴するようにスプリットスクリーン的場面が挿入された。本作においては歴史は繰り返されてしまう様と記憶において凄惨さが繰り返されてしまう様をメディアの特性でもって表現する。その暴力性を純粋なまでに抽出するためにサイレントの手法が使われているように思える。そして、映画は忘却された日常へと繋げていくことで戦争のメカニズムを暴いている。スタン・ブラッケージの戦略的な映像詩に惹き込まれたのであった。











