【第38回東京国際映画祭】『オペレーターNo.23』雑な絵画パッチワーク

オペレーターNo.23(2025)
地下美人

監督:シア・ハオ
出演:ハオ・レイ、シア・ハオラン、ドウ・ジン、Yijun Liu etc

評価:10点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

第38回東京国際映画祭にて『オペレーターNo.23』を観た。何故かチケット販売時に爆速で売れていて慌てて購入したのだが、内容も劇場の治安も終わっていた。

『オペレーターNo.23』あらすじ

父が失踪し、母との関係がギクシャクしている息子のハン・イエは、偶然拾ったカードの番号に電話してオペレーター23番と会話を交わす。やがて23番は長い間閉ざされていた母と息子の心を開く手助けをする。母子の関係は一時的に和らぐが、平穏の下に潜む危機が表面化する。『天安門、恋人たち』(06)、『二重生活』(12)などのロウ・イエ作品でお馴染みのハオ・レイが母親役を好演。監督のシア・ハオは、ウォン・カーウァイ『グランドマスター』(13)やユエン・ウーピン『酔拳 レジェンド・オブ・カンフー』(10)などの巨匠作品に参加した経歴を持ち、本作で監督デビューを果たした。

※第38回東京国際映画祭より引用

雑な絵画パッチワーク

本作は宣材写真から連想するネオンの誘惑と官能の物語ではない。関係がギクシャクしている家族にフォーカスが向けれている。美大生の青年の内面を象徴するような地下世界。それが青年だけではない結びつきを魅せる点はユニークだ。

しかし、彼の脳内イメージとして膨大な美術作品の羅列が始まって興味が失せてしまった。何故ならば、青年の作品性と結びつくことなく高画質な絵画を並べているだけに過ぎず、さらにゴッホなど一部の作品は絵をいじくりグニャグニャ動かし始めているからだ。

往年の名作にフリーライドしているとしか思えず、それはつまり冒涜以外の何者でもないだろう。