パラジャーノフ、ゆうべはどんな夢を見た?(2024)
Was hast du gestern geträumt, Parajanov?
監督:ファラズ・フェシャラキ
評価:60点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
山形国際ドキュメンタリー映画祭アジア千波万波部門で上映される『パラジャーノフ、ゆうべはどんな夢を見た?』を観た。
『パラジャーノフ、ゆうべはどんな夢を見た?』概要
監督が、遠く離れたイランの両親やウィーンのいとことの他愛ないオンライン通話を10年間にわたり撮影。思慕とユーモア、苦難の記憶が静かに交錯し、かけがえのない時間が紡がれる。
※山形国際ドキュメンタリー映画祭より引用
記憶と記録
2020年代のトレンドは高画質なイメージの対極としてのフィルムのイメージを通じた過去へのアクセスの変容といったところにある。つまり、携帯電話などのデバイスを用いた低画質のイメージが過去と繋がるアプローチである。本作は監督が遠く離れたイランの両親やウィーンのいとことの他愛ないオンライン通話を10年間にわたり撮影した内容である。基本的に食宅のようなところに座り、話している様子を回線の悪い状況でのオンラインミーティングのような画質で描いているため、劇場で観ると厳しいものがあるのだが、この低画質が忘れかけていた記憶を記録していくことの大切さを強調することとなっており興味深く感じた。