僕は戦争花嫁(1949)
I WAS A MALE WAR BRIDE
監督:ハワード・ホークス
出演:ケイリー・グラント、アン・シェリダン、マリオン・マーシャル、ランディ・スチュアートetc
評価:60点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
プライム・ビデオにハワード・ホークス『僕は戦争花嫁』がやってきたので通勤時間に観た。スクリューボール・コメディとして安定の面白さがある作品であった。
『僕は戦争花嫁』あらすじ
西ドイツの米軍占領地区で物資購入委員をしているフランス人大尉アンリは、通訳に配属された米軍士官キャサリンと組んで仕事をしていた。喧嘩友達の関係からいつしか互いへの恋心を認めた2人は結婚を決意する。外国女性と結婚した米軍兵士については「戦争花嫁」として妻を本国に連れ帰る規定があったが、婦人士官が外国人を夫にした場合は何の規則もなく、アンリはやむなく「男性の戦争花嫁」なる資格でアメリカ入国の許可を貰ったが……。出演者たちの急病などで撮影が度々中断されるなど製作はトラブル続きだったが、全米年間第3位のヒットとなった。
先回りする男手綱握られ
タクシーで目的地へと向かうケイリー・グラント。しかし、タクシー運転手が道を訊くつもりが延々と駄話をしており、肩を叩いても聞く耳を持たない。仕方がないので、彼が道を訊き、案内する。行動を先回りし、本来であればタクシー運転手が道案内するはずが逆転してしまっている状況から始まる。本作が立場の逆転である物語であることはこの冒頭で明らかだろう。アン・シェリダン演じる米軍士官キャサリンと行動を共にすることとなった、彼は手綱を握ろうとしても常にイケイケドンドンなキャサリンに握られていて、なさけない姿が露呈していく様子が滑稽なのだが、なんといってもボートを漕いでいたら、いつの間にか水門のような滝の淵に突っ込んでしまっていて、緊急事態となるなかロープと筋肉、共同プレイで切り抜けていく場面の面白さよ。何気に現実でもありそうな生々しいサスペンスが形成されていて惹き込まれるものがあった。