『食人族』アマゾンの奥地で侵略活動

食人族(1980)
Cannibal Holocaust

監督:ルッジェロ・デオダート
出演:フランチェスカ・チアルディ、ルカ・バルバレスキー、ロバート・カーマン、ペリー・ピルカネンetc

評価:0点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

通勤時間にハワード・ホークス『僕は戦争花嫁』を観るつもりが血迷って『食人族』を観てしまった。名前は知っており気になっていたからだ。しかし、『エマニエル夫人』同様、今の価値観からすると非常に厳しいところがある作品であった。

『食人族』あらすじ

イタリアの鬼才ルッジェロ・デオダートが、食人族の恐怖をファウンドフッテージ・モキュメンタリー形式で描いたホラー映画。その情け容赦ない残酷描写から世界各国で上映禁止やフィルム没収、ビデオ発売中止騒動など物議を醸した一方、カルト的作品として語り継がれている一作。

ドキュメンタリー撮影のため南米アマゾン奥地の「グリーン・インフェルノ」と呼ばれる秘境を探索していたアメリカ人男女4人組が消息を絶った。現地へ向かった救助隊は未開のジャングル奥地で食人族の村にたどりつき、白骨化した遺体を発見。持ち帰った撮影済みフィルムを確認すると、そこには想像を絶する地獄絵図が記録されていた。

映画.comより引用

アマゾンの奥地で侵略活動

よくあるホラー映画の体裁となっており、浮かれ者が地に堕ちる型に忠実である。ただ、想像以上に主人公たちの行動は浮かれているを通り越したものとなっており、その過剰さから植民地主義を批判的に描いていると観れなくもない。

というのも、アマゾンの奥地に足を踏み入れる者が平気で先住民を銃殺しているのである。もはや侵略行為そのものであり、アマゾン先住民のプリミティブで野性的な暮らしよりも侵入者の方が何考えているか分からない野獣っぷりをみせている。一応、先住民と対話する場面もあり、生肉を食べる部分もあるのだが、リスペクトゼロ露悪を突き抜けた先に大いなる代償を払わされるオチがつく。中学生の時だったら楽しめたのかもしれないが、植民地主義批判的な描写はあれども、それ以上に露悪的な部分が強すぎて苦痛であった。
※映画.comより画像引用