ブルー・ダイヤモンド(2018)
Siberia
監督:マシュー・ロス
出演:キアヌ・リーブス、アナ・ウラル、パシャ・D・リチニコフ、ドミトリー・チェポベツキー、ジェームズ・グレイシーetc
評価:65点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
8/30(金)より新宿バルト9他にて公開のキアヌ・リーヴス新作『ブルー・ダイヤモンド』。クロックワークスさんのご好意で一足早く鑑賞しました。
『ブルー・ダイヤモンド』あらすじ
「マトリックス」「ジョン・ウィック」シリーズのキアヌ・リーブスが、ロシア美女とマフィアに翻弄される宝石ディーラーに扮した主演作。宝石商のルーカス・ヒルは希少な最高純度のブルー・ダイヤモンドの取引をするためロシア・サンクトペテルブルクの地を訪れた。しかし、ダイヤを所持していたはずのビジネスパートナーであるピョートルとの連絡が途絶えてしまい、ルーカスは伝言を便りにピョートルを追ってシベリアに向かう。シベリアに到着したルーカスはカフェの女主人カティアと親密になり、彼女を巻き込みながらもなんとかダイヤを見つけることになんとか成功する。しかし、ルーカスが手にしたそのダイヤは巧妙に作られた模造品だった。
※映画.comより引用
キアヌ・リーヴスが島耕作する映画を貴方は観たくないか?
Filmarksでは《ジョン・ウィックの休暇》として書いてしまったのですが、これだとキアヌ・リーヴスどんぱち映画を期待してしまう方がいるだろう。本作は、クラシカルな西部劇のように銃撃戦は最後まで取っておくタイプの作品だ。キアヌ・リーヴス演じる宝石ディーラーことルーカス・ヒルがシベリア入りしてダイナーでちょっとした騒動に見舞われる光景は、西部劇における流離のガンマンが、常連客に絡まれ、軋轢の絶頂にてトリガーが引かれてしまう光景と似ている。しかし、彼には銃のトリガーを引かせないのだ。なので、アクション大作を期待してみると肩透かしをくらうかもしれない。
そもそも、本作は「もしもキアヌ・リーヴスが島耕作を演じたら?」という類いの作品なのだ。
島耕作といえば、企業対企業の複雑な抗争を、孤軍奮闘、時に行く先々の女性を味方につけて問題を解決して行くサラリーマン漫画の金字塔だ。襲いかかるあらゆる不条理を「困ったな〜」という顔しながらも飄々と乗り越えて行く様子が働く者に勇気と興奮を与えるのだが、本作はまさしくその島耕作スタイルを踏襲している。
ルーカス・ヒルは最高峰の宝石ブルー・ダイヤモンド取引のためにサンクトペテルブルクを訪問するのだが、肝心な取引相手が蒸発。ビジネスパートナーの残像を追ってシベリアに飛ぶ。帰れるに帰れない。寒くて、疎外感しかなく、納期も迫っていて神経擦り切れそうな状況。日々、理不尽に振り回されている企業戦士にとって身につまされるような展開が次々と起こっていきます。しかし、そんな鬼畜な状況をルーカス・ヒルはポーカーフェイス淡々一つ一つ乗り越えて行くのです。島耕作さながら、出張先で出会った女性と情事を交わし、味方につけながら。
ジョン・ウィック好き必見のサービスショットもあるぞ!
そんな骨太サラリーマン哀歌(エレジー)こと『ブルー・ダイヤモンド』ですが、『ジョン・ウィック:パラベラム』を楽しみにしている方にとってご褒美なシーンが終盤にあります。唐突に現れる、そのシーンはジョン・ウィック好きには堪らない爆笑シーンとなっているので、前夜祭に『ブルー・ダイヤモンド』観てみてはどうでしょうか?日本公開は8/30(金)新宿バルト9他にて。
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