『半世界』阪本順治らしいユーモアはあるが…凡庸

半世界(2018)

監督:阪本順治
出演:稲垣吾郎、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦etc

評価:40点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

稲垣吾郎効果か、昨年の東京国際映画祭で観客賞を受賞した作品『半世界』。癖の強い阪本順治作品が観客賞を獲るとは衝撃的で、稲垣吾郎の凄さを身に沁みました。そんな『半世界』観てきました。

『半世界』あらすじ



「エルネスト」「人類資金」の阪本順治監督のオリジナルストーリーで、稲垣吾郎が主演を務めた人間ドラマ。稲垣が主人公となる炭焼き職人の紘を演じるほか、長谷川博己、池脇千鶴、渋川清彦ら実力派キャストが共演する。山中の炭焼き窯で備長炭の職人として生計を立てている紘の前に元自衛官の瑛介が現れた。突然故郷に帰ってきた瑛介から紘は「こんなこと、ひとりでやってきたのか」と驚かれるが、紘自身は深い考えもなく単に父親の仕事を継ぎ、ただやり過ごしてきたに過ぎなかった。同級生の光彦には妻・初乃に任せきりの息子への無関心を指摘され、仕事のみならず、反抗期である息子の明にすら無関心だった自分に気づかされる。やがて、瑛介が抱える過去を知った紘は、仕事、そして家族と真剣に向き合う決意をする。
映画.comより引用

うーん、、、凡庸

阪本順治が『団地』のノリで作ったような新作。長谷川博己、渋川清彦、稲垣吾郎、それぞれの魅力を引き出し、必要あらば強烈なアクションを入れてくる、ジャンルの垣根を飛び越えることができる監督ならではの手腕は魅せてくれたが、肝心なストーリーがあまりにも凡庸陳腐だ。田舎の閉塞感、孤独に林業に励む際の精神性としての安易な中上健次感を避けようとしているのは分かるが、それが物語を歪にさせ、炭のメタファーが全く利いていないように感じた。炭の鍛錬、焼いて冷やしてまた焼くことによって硬く強く、美しくなるのであれば、3人の絆と炭との関連性を強固にする必要がある気がした。

どうもブンブンは阪本順治監督と相性が悪いぞ…

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