「人喰族」「食人族」etcゲテモノ映画好きの祭典
評価:85点
いや~コメディの映画祭で何故ホラーをやるのかと
思っていたのだが、抱腹絶倒のブラックコメディでした。
今、日本でもSEALDsのように熱い団体、意識高い系が
活躍しているだけに考えさせられるところが多い。
なんたって、プロット自体がブラックなのだ。
大学の意識高い系が集まる環境団体に魅せられ、
正義感の強い女の子がジャングル開拓で壊されようとしている
部落を救いにペルーに旅立つ。
なんとかジャングルをブルドーザーで開拓する一隊を
退けるものの、帰りに事故で飛行機は不時着
そこで待っていたのは人喰い族で
皮肉にもブルドーザーによるジャングル開拓が
再開するのを願う者まで出てくる…ありえそうで笑える。
そんな話に、もちろんベースとなった
「人喰族」「食人族」はもちろん、
「ゾンビ」「死霊のえじき」を織り交ぜたり、
ロケ地がヘルツォークの「アギーレ」より
更に奥地で撮影されているので、ヘルツォークを
意識した撮影技法だったりと映画好きには
たまらない演出がされている。
↑「食人族」予告編
↑「アギーレ/神の怒り」
トークショーで発覚したのだが昔は「食人族」を小学生が観られたそうだ。
「E.T.」と同時期に上映していた為、宇宙人を満席で観られなかった
お客さんが仕方なしに人喰い映画を観ていたトンデモナイ
時代だったとのことw
角度を変えれば、ほほえましいドキュメンタリー
そして、不運にも人喰い族の儀式に参加される一行
が部族に食べられるワケなのだが、
デジタル技術が発達している今、
非常に鮮明に映像を撮ることが出来る為、
いくつかの場面は「秘境のほほえましい家族風景」
に見えてしまう。
まぐろの解体ショーのように人をサバき、
BUZOKU キッチンって感じで、人肉をオシャレに調理している
シーンがやけに旨そう、七面鳥を焼いているように
見え、不覚にもおなかがぐぅ~と歓声をあげました。
「食人族」やヘルツォークを意識したドキュメンタリータッチ
の技法を使い、しかも本物のアマゾンに住む部族を
起用しているため、本当に行われているようですげ~なと感じる。
この手のゲテモノ映画は、秘境の部族とコミュニケーションを
取りながら過酷なロケをこなさないといけない為、
相当映画に愛を持っていないと作れない。
そう考えると、これはまさに
「映画好きの映画好きによる映画好きのための映画」と言えよう。
(エンドロールも笑いどころ多いので席を立たぬように…)
町山智浩×高橋ヨシキ トークショー
上映終了後、映画評論家・町山智浩や悪魔主義者・高橋ヨシキ、
あと現「映画秘宝」編集長、水道橋博士などそうそうたるメンバーによる
「人喰い映画講義」が行われました。
ブンブンが驚いた点は二つ。
一つ目は「食人族」の名シーン。
人間串刺しの撮影は自転車のサドルを改造して
棒の上に人を乗せ、発泡スチロールで
棒のとがった部分をくわえさせて撮っている
とのこと。それにしても背筋がピンとしていて、
この役者の演技巧すぎであるw
二つ目は、「人喰い映画」定番のちんちん描写。
囚われの者がちんちん露出させられるシーンがあり、
部族が笑うのだが、アレは本物だとのこと。
ちんちんが小さくて部族の人がキャッキャと
興奮しているのだそう。高橋さんによると、
ちんちんの大きさで役者のハードさが
変わるとのこと。
いや~本当に参加して良かった!
そんなパーティ映画「グリーン・インフェルノ」は
数年に渡る上映中止を経て11/28(土)新宿武蔵野館
にて上映!
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