『1987、ある闘いの真実』韓国版《SUNNY》の真実

1987、ある闘いの真実(2018)
1987:When the Day Comes(2018)

監督:チャン・ジュナン
出演:キム・ユンソク、ハ・ジョンウ、
ユ・ヘジン、キム・テリetc

評価:60点

イタリア・ウディーネで開催された第20回ウーディネ・ファーイースト映画祭で『カメラを止めるな!

』を破り観客賞1位を受賞した作品『1987、ある闘いの真実』が遂に公開された。町山智浩がラジオで語ったこともあり、シネマート新宿は大盛況でした。

『1987、ある闘いの真実』あらすじ

1987年、全斗煥大統領による軍事政権下の韓国。行きすぎた取り調べで一人の若者が死んでしまう。それを隠蔽しようと火葬を考える。それを不自然に思ったチェ検事は死体解剖を行い拷問死であることが明らかに。メディア統制が激化する中、チェ検事、新聞記者、学生が立ち上がる…

『サニー 永遠の仲間たち』の裏側で…

本作は、『サニー 永遠の仲間たち』の裏側で起きた政府と市民の戦いを描いた作品だ。これを観ると、リメイク作品『SUNNY 強い気持ち・強い愛

』の時代はなんて平和ボケしているんだと思う。1980年代後半の韓国は、「知る権利」、「表現の自由」を求め、命がけで戦っていたのだ。

情報統制が厳しく、政府や警察にとって悪い情報は闇に葬っていた。今回、取り調べをしていたらうっかり若者を殺してしまい、傷跡が分からないように火葬をしようとする。そこに疑問を持ったのがチェ検事。死因もロクに調べず、親族に遺体を見せずに火葬するのはおかしい!と。しかし、なかなか死体解剖をさせてくれない。そして、なんとか死体解剖をし明らかになる凄惨な事実。なんとか、人々に伝えようとするのだが、メディアが統制されているので、困難イバラ道だ。

そんな状況で、チェ検事はどうやって情報を伝播させていくのか?察した新聞記者や若者はいかにして、人々と団結を固め、デモを起こし、六・二九民主化宣言で民主主義を勝ち取ったのか。本作は、熱く手汗にぎる情報戦とユーモアでじっくりと描き出す。

本作を観ると、権利は、自由は与えられるものではなく、勝ち取るものであることがよく分かる。平和なビニールハウス日本でヌクヌク育っている我々にとって、ハッと気づかせてくれるものがある作品でした。

シネマート新宿の導線

今回、映画仲間5人で本作を観にシネマート新宿に行ったのだが、チケット発券機の導線を考えた方がいいと感じた。通常のチケット購入の列と、チケット発券機待ちの列が入り乱れている。そして、チケット販売の列にうっかり並び、予約したチケットを発券しようとしたら、「ここでは発券できないので並び直してください」と言われた。確かに、シネマート新宿は通路が狭いのは分かるが、混雑時、入替時の混沌は相当なものだった。特に、上映時間ギリギリになるとお客さんのフラストレーションは高まる。これは、例えば1Fにチケット発券機を増設したり、階段付近にチケット発券機を移動するなどして対策した方がいいと感じました。一緒に行った映画仲間が結構怒っていたので、ここに書いておきます。届くといいなー

↑メイキング映像

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