【ネタバレ】『エクスティンクション 地球奪還』:『クローバーフィールド』『宇宙戦争』に次ぐ逃げる市民注目型の秀作

エクスティンクション 地球奪還(2018)
EXTINCTION(2018)

監督:ベン・ヤング
出演:マイケル・ペーニャ、リジー・キャプラン、
イズラエル・ブルサードetc

評価:70点

先日、Netflixで配信されるや否や、Twitterで「これは面白い」と話題の映画『エクスティンクション 地球奪還』。エイリアン侵略ものなのだが、普通の映画とは違うアイデア勝負の作品らしい。Extinctionとは《絶滅》という意味だが人類はエイリアンに駆逐されてしまうのであろうか?実際に観てみた。すると、本作は何も事前情報を入れないほど楽しめる作品であることがわかった。なので、このページをうっかり開いてしまった方は、すぐに消してNetflixを観てください。ってわけでネタバレ記事を書いていく。

『エクスティンクション 地球奪還』あらすじ

『アニマルズ 愛のケダモノ』のベン・ヤングが『アントマン

』シリーズのマイケル・ペーニャ主演に撮ったSFパニック映画。
研究所で働く男は、最近妙な悪夢に悩まされていた。それは、突如地球外生命体が侵略していくというものだった。しかし、ある日、その悪夢は現実となる。地球外生命体が侵略してきたのだ。男は家族を、仲間を守るために戦う。その先に、驚愕の事実が待ち受けていた…

『クローバーフィールド』『宇宙戦争』に次ぐ逃げる市民注目型の秀作

本作は、『クローバーフィールド』『宇宙戦争』に次ぐ逃げる市民注目型の秀作だ。

これらの作品は、突如大災害に巻き込まれてしまった人々にフォーカスをあてて描くので、まるで我々観客も、惨事の当事者となったかのようなハラハラドキドキ感がある。また、異常なほどのリアリズムによって、主人公は死なないというジンクスを感じたとしても、「もしかしたら死ぬのでは?」という緊張感を抱かせる。

本作も圧倒的リアリズムで、地球外生命体からの逃走を描いている。例えば、娘を守るためにマイケル・ペーニャ扮する男が、拳で地球外生命体を殴る場面。地球外生命体から銃を奪い、使おうとするのだが、銃の扱いに慣れておらず、鈍器として使おうとする。それを銃のことを知り尽くしている地球外生命体はカチャカチャとパーツを分解して、仕込みナイフを取り出して男を切り裂こうとする。このシークエンスだけで、この映画の面白さは保証されたもの。

また、徹底的リアリズムを出すために、物陰から敵かと思って武器を振り回すと味方だったというようなシーンまである。通常であれば、寸止めで「あぁ味方かぁ」となるところが、思いっきりフルスイングしている点好感がモテます。

悪夢の使い方が素晴らしい!

ただ、市民目線のパニック映画なら、既に沢山作られている。『クローバーフィールド』『宇宙戦争』以外にも『モンスターズ/地球外生命体』なんかあったりして、それ一辺倒では凡作となってしまう。アイデアが必要なのだ。ベン・ヤング監督は、非常に面白いアイデアと、そのアイデアを強固にする伏線ギミックを組み合わせて本作を傑作に押し上げた。

まず一つ目が、本作の主人公たちが人造人間だという設定。物語終盤で、主人公たちが人造人間だということが明らかにされる。そして、地球外生命体は人造人間をこの世から抹消しようとする人間であったことが説明されるのだ。邦題の『エクスティンクション 地球奪還』って、地球人目線のタイトルだったのだ。久しぶりに邦題に唸らされた。ただ、これだけなら通俗、陳腐な設定だ。

それを強固なアイデアにしたのが《悪夢》である。

何故、男は毎日のように《悪夢》を見るのか?これが運命とか、選ばれしものとかそういう神秘的なものではなく、メモリにあるものとして使われていたのが非常に新鮮だった。かつて、人類と人造人間たちは戦争をしており、心傷ついた人造人間たちはその戦争の記憶を抹消した。しかし、主人公の男の中には、その記憶が残っており、それがフラッシュバックしていた。つまり、《悪夢》=過去の現実だったという設定。ありそうでない、新鮮なトリックで、ブンブンは見事に魅せられました。

最後に…

Netflixオリジナル映画って、どうもドラマシリーズのような作りをしがちで、ドラマシリーズとの相性最悪なブンブンは苦手だったりする。本作も、確かにドラマシリーズのような謎の貼り方、鈍重な物語展開をしているのだが、個人的に楽しめました。珍しくアタリなNetflix映画と言えよう。

それにしても、、、本作にブルゾンちえみ出ていなかった??

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