『ランペイジ 巨獣大乱闘』おさるのジョージ シカゴへ行く

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018)
RAMPAGE(2018)

監督:ブラッド・ペイトン
出演:ドウェイン・ジョンソン、ナオミ・ハリス、
マリン・アッカーマンetc

評価:60点

ハリウッドは慢性的なネタ不足に悩まされている。それ故に、突如『バトルシップ』のような、原作=ボードゲームという珍品が生まれたりする。今回鑑賞した『ランペイジ 巨獣大乱闘』は、なんと1986年に発売された同名アーケードゲームの映画化だ。不安しかないのだが、巷ではなかなか好評。なんたって、ロック様ことドウェイン・ジョンソン主演作なのだから。果たして…

『ランペイジ』あらすじ

元特殊部隊員で霊長類学者のデイビスは、動物保護地区でアルビノ・ゴリラのジョージと一緒に仲良く暮らしていた。しかし、宇宙からの飛来物により、ジョージは巨大化&凶暴化してしまう。彼の暴走を止めるため、元遺伝子研究者だったケイトと共に巨大企業の陰謀に立ち向かうのだが、巨大化した動物は他にもいた…

おさるのジョージ シカゴへ行く

今、映画館では、蚤、兎、狼、猿を観られる動物園状態だ。しかも先週末から《犬》が参戦した。

この前の金曜日はプレミアムフライデー&きゅーりょーび☆

ブンブンは、定時退社し、いざ映画館へ!そしてキミに決めた!

《猿》

本作は、突如巨大化した猿、狼、鰐が人に戦いを挑む話、、、だと思っていた。

しかし、違った。

《おさるのジョージ》

熱い絆で結ばれている猿(ゴリラ)のジョージと、黄色い帽子のおじさんの純愛バディものだった。とはいえ、この《黄色い帽子のおじさん》もゴリラだった。なんたってあのロック様なのだから。元特殊部隊員で霊長類学者という異例のキャリアを持つ《黄色い帽子のおじさん》は、ジョージが制御不能なまでに巨大化してRAMPAGE(動詞:大暴れする)しても、彼を守るため何処までも追いかける。

例え、秘密組織に捕まろうともゴリラの血が流れるロック様を前に拘束具は意味をなさない。飛行機が墜落する絶体絶命の危機も底知れぬ安心感を観客に与えながら切り抜ける。そして、ロック様の名に恥じない、堅牢なセキュリティを数秒でアンロックしてしまう手際の良さ。終いには、人類など入る隙間すらない、巨獣プロレスという名のリングに参入し、ヘビーボウガン使いとして一狩り行こうぜ!を単身でキメてしまうのだ。

愛すべきバカ映画として、最強のポップコーンムービーとして楽しめる逸品であるのは間違いない。

しかし、人類と兎の命を賭けた《決闘=デュエル》を描いたバカ映画『ピーターラビット

』と比べると、意外にも沸点が低かった。どうも、演出に中途半端な迷いがあるように見えた。

本作は、猿、狼、鰐が登場するのだが、3種類の巨獣の特徴が活かしきれていないのだ。特にクライマックスのシカゴに行けば行くほど、3種類の個性は無個性となり、ただ3種類の巨獣がエレクトリカルパレードしている程度に過ぎなかった。巨獣アクションも手数が予告編にある以上のことはなく、技不足が否めなかった。

次に、巨獣になる過程をお粗末にしたのはかなり勿体ない。狼や鰐はいいとしても、猿の巨大化シーンはしっかり順繰り魅せる必要があるのではないだろうか?

折角、檻に閉じ込めているのなら、『不思議の国のアリス』のように、段々巨大化していき檻がはち切れる様を描いた方が、良い見せ場になる。本作では、二度も檻破壊シーンがあるのに、どちらも猿が腕力で壊すシーンだ。ネタが重複してしまう。巨獣巨獣と言っているが、肝心な巨大化描写が疎かになっているので、猿のビフォー&アフターが分かりにくくなっているのも致命的だ。

やはり、折角の祭映画だ。VFXの技術上、難しい題材なのも分かるが、妥協はしてほしくなかったなー

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