【ハル・ハートリー特集】『FLIRT/フラート』井之頭五郎さんが医者をやっていた時代

FLIRT/フラート(1995)

監督:ハル・ハートリー
出演:ビル・セイジ、マーティン・ドノヴァン、
二階堂美穂、永瀬正敏、松重豊etc

評価:40点

ハル・ハートリーの実験映画。日本では未DVD化ではあるが、TSUTAYA渋谷店にVHSで置いてあったので借りてみた。これがとっても変な映画であった。

『FLIRT/フラート』あらすじ

ニューヨーク、ベルリン、東京で全く同じ話を展開するオムニバス。

フラートで始まり銃で終わる

この映画をみた後、「なんなんだこれは?」と思いネットで調べた。通常、映画の感想を書くとき、下手なバイアスがかからないようにネット検索で他のレビューは読まないようにしているのだが、全くもってストーリーが入ってこなかった。

ただ言えるのは、この映画はハル・ハートリーがフラート(面白半分に手を出した)した実験映画であり、彼の銃に対する執着、映画演出に対する執着に満ち溢れた作品だということだ。

残念ながら、時は2018年。ホン・サンスという鬼才が、ハル・ハートリーと似たようなのことを『3人のアンヌ

』で試みており、こちらが傑作だっただけに『FLIRT/フラート』はダメでした。

やはり、本作にはシチュエーションの差異によりがらりと変わる雰囲気の妙、そして物語としての面白さが欠けているというのが致命的だ。本作に対する言い訳をベルリン編でメタ的にしているのだが、それは逆に自分の首を占めているに等しい。東京編も、ハル・ハートリーから見た不思議な国《ニッポン》が表層的にしか描けておらず、単なる二階堂美穂を舐めまわしたホームビデオで終わってしまっている。

ハル・ハートリーは会話の映画だということは知っているのだが、全く会話や、キャラクターの構造に引き込まれない。これはどうも私だけではないようだ。まともにストーリーを分析しているレビューが皆無なのだ。海外でのレビューもざっくり見たが、どうもパッとしない。多くの映画ファンが本作の本質に迫るのを諦めた作品と言えよう。私も、今回はお手上げでした。

ハル・ハートリーのアシスタント役に永瀬正敏、医者役に井之頭五郎こと松重豊が出演している日本の映画ファンとしては貴重な一本であることは間違いないが個人的にハル・ハートリー映画ワーストだと感じた。誰か、本作についてがっつり解説してください!

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