【myfff】『アヴァ AVA』盲目描写はアウトだが、映像が凄い!

アヴァ(2017)
AVA(2017)

監督:レア・ミシウス
出演:Noée Abita、
Laure Calamy、
Juan Canoetc

評価:60点

現在、マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(myfff)が開催されている。この映画祭は、インターネットを通じて全世界同時開催の珍しいものだ。ラインナップをみると、アンスティチュ・フランセで数度しか上映されていない『ジャングルの掟

』や東京国際映画祭で上映したっきり日本公開がされていない『パリ、ピガール広場

』などといった、フランス国外ではなかなか観ることのできない仏製インディーズ映画で固められた映画祭となっている。短編映画は全て無料で観られる他、約1000円支払うことで、コンペティション作品のほとんどを観ることができる。折角なので、1000円課金して、挑戦してみた。

実は、お目当の作品がある。それは『AVA』という作品だ。カンヌ国際映画祭の批評家週間に出品されて高評価を獲得、パルムドッグとSACD Awardを受賞している作品だ。しかもレア・ミシウス監督デビュー作。これは将来巨匠に化けるのではと思い観てみた。

『アヴァ AVA』あらすじ

13歳の少女アヴァは段々視力を失っていく病に冒されていた。反抗期真っ盛りな彼女は親も周りの同い年の人にも不満をぶつけたくてしょうがない。ある日、不良少年の飼っている犬を誘拐してみた。すると…

盲目が全く活かされていない

盲目という設定の映画は『5パーセントの奇跡

』や河瀬直美の『光』、『ブラインド・マッサージ

』といった作品がある。いずれも盲目の表現に、「ぼかし」というものを使っている。映画の利点を活かして、画面をぼやかすのだ。しかし、この『AVA』は全くその手法に頼らない。美しすぎる青い景色に、ポツリと「黒」のイメージを垂らすことで盲目を表現する非常に斬新な手法を用いている。最初は青く明るい景色ばかりなのに、黒い犬、黒人、そして夜といった黒い象徴が段々と画面の占める割合を増やしていく。少女は、「黒犬」に魅せられていくことで盲目と自分の人生との間に和解を見出そうとする。この表現に鳥肌が立った。

しかし、同時に致命的欠陥も見えてしまった。それは、盲目である少女がまるで健常者のように動きすぎるのだ。段々と視力を失っていくという設定なのだが、盲目の過程にコントラストは全くなく、まるで目の前が見えているかのように、それも聴力とかが優れている風には見えずに、目を使って空間を認知しているように見えてしまう。この違和感のせいで、本作を両手挙げて絶賛することができなくなってしまった。確かに暗闇の逃避行から盲目の人生と和解するという話は、周りが見えていない反抗期の子どもが自分を取り巻く社会と和解し大人になることへのメタファーとして描いているのは分かる。これはファンタジーだということは分かる。しかし、幾ら何でも盲目の設定をあそこまで壊してしまう必要はなかったのではと思ってしまった。

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