ジョン・ウォーターズベストテン2017発表1位は『ベイビー・ドライバー』

ジョン・ウォーターズベストテン2017発表

もう時は12月師走の季節。この時期になると、様々な監督やメディアがベストテンを発表する。そんな中、昨日『ピンク・フラミンゴ』で有名なカルト映画の帝王ジョン・ウォーターズがベストテン2017を発表しました。ジョン・ウォーターズのベストテンは毎年ユニークで、誰もベストテンに入れないが面白い作品、例えばくすぐり拷問の闇に迫ったドキュメンタリー『くすぐり』やアングラ映画の巨匠ガイ・マディンの狂ったSF映画『THE FORBIDDEN ROOM』などをランクインさせたりする。彼の辞書には「忖度」という言葉がないかのごとく、他の映画人の評判を気にしないベストテン作りに毎年魅了される。さて、今年はどんなベストテンなのだろうか。

ジョン・ウォーターズベストテン2015

ジョン・ウォーターズベストテン2016

第10位:トム・オブ・フィンランド
Tom of Finland

監督:Dome Karukoski

第90回アカデミー賞外国語映画賞フィンランド代表作品。マッチョなゲイの絵を描く画家トム・オブ・フィンランド(Tom of Finland)の伝記映画。20世紀のゲイカルチャーの発展に貢献した彼の人生を紐解いていく。もしかしたら来年のトーキョーノーザンライツフィルムフェスティバルで上映するかもしれませんね。

第9位:ワンダー・ホイール
Wonder Wheel

監督:ウディ・アレン

今度のウディ・アレン新作。IMDbでは☆6。Rotten Tomatoesでは批評家評42%、観客評61%(2017/12/2時点)と悪い結果なのですが、どうやらジョン・ウォーターズは気に入った模様。1950年代、メリーゴーランドのオペレーターと悩める奥さんの物語をビーチでライフガードをしている男の目線から語られるという話。Rotten Tomatoesのレビューによると、「撮影は良いのに、映画としての魅力がない」「安っぽい」「浅い」と様々な罵声が浴びせられています。個人的な見解としては、ひょっとしてウディ・アレン嫌いの人の酷評が大きいのではと思うところがあるので、日本公開を楽しみにしています。

第8位:レディ・マクベス
Lady Macbeth

監督:William Oldroyd

ロシアの作家ニコライ・レスコフの小説『ムツェンスク郡のマクベス夫人(Леди Макбет Мценского уезда/Lady Macbeth of the Mtsensk District)』を、19世紀後半の英国の田舎町に舞台を移して描いた作品。富豪の商人と彼に嫁いだ女、使用人の三つ巴の恋愛ドロドロ不倫劇を舞台演出家のWilliam Oldroydが手がけている。

第7位:ザ・ウィザード・オブ・ライズ
The Wizard of Lies

監督:バリー・レヴィンソン

2008年に話題になった悪徳資本家、バーニー・マードフの実話を描いたテレビ映画。バーニー・マードフをロバート・デ・ニーロが好演している。

第6位:エリザのために
Graduation

監督:クリスティアン・ムンジウ

第69回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞したルーマニア映画。大事なテストの日に、男にレイプされテストが受けられなかった娘。なんとかして再テストをしてもらおうと父親は頑張るが、段々と娘のことが不安になり、テストの点数を捏造しようとし始めるという内容。今のルーマニアが如何にヤバイか、何故あそこまでして点数に拘るかが見えてくるイヤーな作品だ。

→NEXT:5~1位

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