【3/31「ジャッキー」公開記念】パブロ・ラライン監督作「NO」を紹介!

NO(2012)

監督:パブロ・ラライン
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、
アルフレド・カストロetc

評価:90点

今月末3/31よりアカデミー賞
ノミネート作品
「ジャッキー/ファーストレディー
最後の使命」が公開される。

この作品を撮ったチリの監督
パブロ・ララインは、
日本ではまだまだ知名度は
高くないものの、

ザ・クラブ

」で
ベルリン国際映画祭審査員グランプリ
を受賞するなど、2010年代注目の
監督として風を吹かせている。

そんな彼を一躍有名にさせた
「NO」がNetflixに挙がっていたので
観てみましたよ。

「NO」あらすじ

1988年チリ、長年軍事独裁を行ってきた
ピノチェト将軍は、世界的圧力を
受け、次の選挙で賛成派と反対派
それぞれ深夜に15分のテレビ放送枠を
与えることとなった。

反対派はフリーの広告マンである
レネを雇い、圧倒的不利な
広告戦線を闘いぬこうとする…

忠実に再現された
熱き選挙ドラマ

3/31公開の「ジャッキー」は、
ケネディ夫人の伝説の番組
「A Tour of the White House with
Mrs. John F. Kennedy」を
映像の質感、言動レベルで忠実に
再現したという噂を聞いている。

そして本作を観ると、
「ジャッキー」はかなり期待できそうだ。
「NO」は選挙直前のピノチェト将軍
の独裁政権下であるチリで、
唯一反ピノチェト派に許された15分
テレビ放送枠で民意を変えていった
実話を描いているのだが、
1988年のテレビ放送を観ているような映像の
質感で描かれている。

ラライン監督は徹底して当時の
情勢を切り取ろうと、
80年代のカメラやフィルム、
劇中の挿入映像は当時のテレビ屋、
広告屋が作ったモノを使っている。
それ故に、成功するかしないかの
緊迫感が全編にたちこめる。

面白いのは、これがタダの実話
ドラマで終わっておらず、広告戦術の仕組みや、
選挙に行くことで社会が変えられることを
感情的に登場人物を動かしながらも
論理的に描ききっているところにある。

タダ、凄惨な社会を語っても人々は動かせない。
ビジュアル、スタイルに拘りファッションに
変えていくことで人々は行動する。

ニュースも最初に決め台詞を
言わせるように指示するシーンを観ると、
数々のYoutuberたちが何故動画の
最初に変な挨拶を入れるのかも説明がつく。
昨年、ブンブンは
ピノチェト時代のドキュメンタリー
チリの闘い

」に
衝撃を受けたが、あの後こういった
ドラマが展開されていたと思うと
尚更熱くなる。

パブロ・ラライン監督の技量に
圧倒されただけに、
「ジャッキー」は期待できそうだ。

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