【ネタバレなし】「バンコクナイツ」空族快進撃!「サウダーヂ」アジア編!

バンコクナイツ(2017)
BANGKOK NITES(2017)

監督:富田克也
出演:富田克也、
スベンジャ・ポンコン、
スナン・プーウィセット、
チュティパー・ポンピアンetc

評価:採点不能

↑ラジオも配信中

DVDを一切作らないマーケティングで、
カルト人気化している空族。
彼らが帰ってきた!

サウダーヂ

」で日本に憧れてくる
移民と海外に憧れを抱く
田舎の日本人の挫折を描いた空族が、
今回、
「じゃあ海外はどうなんだ?」
タイ、ラオスから
見つめてみた。

それが「バンコクナイツ」です!
海外での評判も良く、
第69回ロカルノ国際映画祭で、
10代の若者が選ぶ
「若手審査員・最優秀作品賞」

受賞している。

↑テアトル新宿では立ち見
が出るほど混雑、
大人気でしたよー

果たして…

「バンコクナイツ」あらすじ

タイ・バンコク、タニヤ通りにある
日本人街。
東北地方イサーンから出稼ぎに来た
ラックは風俗店のNo.1として
いつかくる幸福を夢見ていた。
ある晩、かつての恋人で
元自衛隊員のオザワと
出会い、ラックの
故郷へ向かうが…

夢追い人の搾取

近年、日本では外国人に
日本の良さを語らせる、
プロパガンダ・テレビ番組が
放送されるが、果たして
日本人はいい人なのか?
アジアをリードする存在なのか?

「バンコクナイツ」では、
アジアにおける日本人を
鋭い視点で見つめている。

本作に出てくる日本人は、
皆「豊かになりたい」と
楽園を目指してタイや
ラオスに来る人。
日本では結構挫折したり、
貧しいが故に自衛隊に
入ったような人だったりする。

そんな彼らが、
楽園だと思っている
タイやラオスで
現地人をこき使い、
高慢で堕落した生活を
送っている。

夢を追う者が、
飛び込んだ世界で、
現地人や現地の
文化を踏みにじる
姿をずっとカメラは追う。

だんだんと、楽園を求め
タイやラオスにやってくる
白人も現れ、
映画は日本語、英語、
フランス語、タイ語、方言の
洪水の中でそれぞれの
文化が対立し、
楽園は段々と崩れ去っていく。

そして、同様に
風俗嬢として働く
ラックも夢を追い、
汚れていく。

そう、本作は
「サウダーヂ」では見えてこなかった、
世界的な真理。
「夢追い人が楽園を破壊する」
構造を見つけ出したのです。
まさに「ズートピア

」の
ジュディが
無意識の差別で、
誰もが何者にも
なれる世界を壊した
ように、夢追い人達が
タイやラオスを
破壊していく話に
なっているのです。

荒々しく、そして長い。
しかし、それは必要な描写。
3時間、カオスな異境に観客を
投げ込み、膨大な人物達の
一期一会と「憧れ」から
この世の真理にたどり着く
凄まじい作品でした。

空族のコミュ力高過ぎ!

本作は、様々な人種、
様々な言語がクロスする。
文化も違う。

そんな環境でこんなに力強い
映画を作るには、相当な
コミュニケーション能力が
必要。

空族の「デカいことやろーぜ!」
という熱気に溢れ、
現地人と熱い信頼関係を
創り上げたんだろうな
と考えると、やはり
空族カッコイイ!
と惚れる。

「サウダーヂ」以上に、
カオスで分かりにくい作品なんだけれども、
観終わった後、友だちと
タイ料理屋で語りたくなる
ような作品でした。
テアトル新宿の周りには
タイ料理屋が沢山あるので、
是非鑑賞後はタイ料理屋に
行くことをオススメします(*^_^*)

空族特集上映K’sシネマにて開催決定

来週あたりから、
K’sシネマで空族特集が開催されます。

「バンコクナイツ」を観た後に「サウダーヂ」を観ると、
分かりにくい場所が分かったりするので
オススメです。
(空族サーガ特集ページ

)

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