【ベルリン国際映画祭特集】「グロリアの青春」熟女のみずみずしいラブストーリー

グロリアの青春(2013)
Gloria(2013)

監督:セバスティアン・レリオ
出演:パウリナ・ガルシア

評価:50点

来月2/9より
第67回ベルリン国際映画祭が
始まる為か、NETFLIXに
最近ベルリン国際映画祭ものが
沢山入荷している。

信頼のおける映画祭分析&解説
サイト「海から始まる!?

」さんに
よると、今回の金熊賞は
セバスティアン・レリオ監督の
「Una mujer fantástica
(A Fantastic Woman)

なるのでは?と予想していたので、
彼の旧作「グロリアの青春」を観てみた。

なんと製作は2010年代チリ映画を
代表とする巨匠・パブロ・ラライン
とのことだが果たして…

「グロリアの青春」あらすじ

58歳のキャリアウーマンは、
子供を育てあげ、夫とは
離婚し孤独な日々を送っていた。

そんなある日、
ダンスホールで元海軍将校で
実業家のロドルフォと出会い、
愛を育むのだが…

ありそうでなかった愛の物語

熟女の恋愛映画となると、
どうしてもバイアスがかかり、
歪つで滑稽なつくりを売りに
する作品が多くなってしまう。

しかしながら、本作は
まるで30歳の女性を主人公にした
大人女子映画のように
みずみずしく情事を描いた作品である。

出会って一夜にしてベッドを共にし、
それも58歳という老いを忘れてしまったかの
ような激しい性交に励む。
そして、理想と現実のギャップに
苦しみ、熱い愛が冷めていく様子を、
パウリナ・ガルシアが好演している。

本作で彼女はベルリン国際映画祭
女優賞
を受賞したのだが、
それも分かるほど、
リアルで、フェロモンも出ていて、
表情豊かで深い演技をしている。
段々魅力的に感じていくのだ。

特に象徴的なのが、
骸骨のマリオネット使い
と遭遇する描写。
たかが大道芸人なんだけれども、
自らの老いを感じさせ
なんとも言えない哀しさに
包まれる様子を表情だけで
見せていくのだがこれが
とっても印象的。

また、劇中で掛かる
Umberto Tozziの
「Gloria」
を歌い
踊るシーンもこれまた
チャーミングだった。

しかし、嵌まらない…

ブログを書いていくと、
本作の魅力が滲み出てくるのだが、
実は観ている時には
正直合わなかった。

22歳の自分には理解できないところが
多いせいなのだろうか?
全体的に、老人同士の駆け引き描写が
鈍重に見えて、
失速しっぱなしだったと思う。

恐らく、結婚し子育ても経験しないと、
本作のおばあちゃんとおじいちゃんの
価値観の違いによる哀しさは
分からないのだろう。

とはいえ良作なので、
是非セバスティアン・レリオには
金熊賞を獲ってほしい。

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