“Ç”【ネタバレ/続編】「ファインディング・ドリー」重度の認知症への神対応を観る

ファインディング・ドリー(2016)
FINDING DORY(2016)

監督:アンドリュー・スタントン
声の出演
(日本語吹き替え):
室井滋、木梨憲武、
上川隆也、中村アン、
菊地慶、小山力也、八代亜紀etc

評価:40点

テロや移民問題で
国家間同士がいがみ合い
個人主義に走り、
国の中でも
移民排斥運動が強まり、
イギリスのEU離脱
のような事件が発生している
嫌な世の中。

学校でも、移民が多くなり
宗教も言葉も国籍も
違うことから道徳を
教えにくい状況になっている
今、ディズニーやピクサーは
アニメの力で人々に
「平和」を伝えようと頑張っている。

先日紹介した「ズートピア」


種族を越えた友情を描いている。
そして「ファインディング・ドリー」
は重度の認知症を患った
魚ドリーが仲間の神対応によって
自分のルーツを探す、
社会的弱者に光を与える
作品となっている。

というわけで、
今回はあまり語られない
側面からドリーについて
語ります。

「ファインディング・ドリー」あらすじ

カクレクマノミのマーリンが、
人間にさらわれた息子ニモ
を探して3000里。
無事に再会してから1年後の話。

生まれつき、物覚えの悪い
ナンヨウハギのドリーは
突然自分の両親のことを
思い出す。

いても立ってもいられなく
なったドリーは、
マーリンたちと
再び旅に出る。

果たしてドリーは
自分のルーツをたどり、
両親に会うことができるのだろうか?

神対応映画 ハンクが泣かせます

前作の「ファインディング・ニモ」
右ひれが生まれつき小さい、言わば
身体障がい者であるニモの
コンプレックスを父親の
マーリンがどうやって癒やして
あげられるのかを描いた話だ。
息子のためにあんなに頑張る
お父さんは「96時間」
のリーアム・ニーソン
もびっくり
熱かった!

今回、続編を作るに当たり、
ドリーにフォーカスを当てている。
彼女は、すぐに物事を忘れてしまう
くせにおしゃべりで徘徊もする
厄介で重傷な認知症である。

身体障がい者から精神障がい者
にフォーカスを当てることで
前作よりも困難な冒険を
展開しようとした訳だ。

そして、結果は…
「周りが神対応過ぎだったチャンチャン」
である。

今回は前作のように親子愛を
描くのではなく、
社会的弱者の頑張りを
応援する方向の作品だ。

とにかく、ドリーが思いつくままに
しゃべり、我が道を突き進むのを
マーリンやニモ、
それに海洋研究所の
デスティニーやハンクが
強力サポートする仕様となっている。
そのテーマ故か、、、
「ドリーに甘すぎる!!」
とブンブンは思ってしまった。

ドリーのせいでマーリンとニモ
は何度も死にかけます(割とマジで)。
一応ドリーにキレるのだが、
すぐに折れてしまう。

また、
タコのハンクが良い奴過ぎなんだよー。
海洋研究所に拉致されたドリーが
つけているタグ欲しさに
迫るのだが、
なんだかんだいって、
ドリー想いで、命がけで
彼女の両親捜しを
手伝う。

しかも、タグをもらっても、
まだドリーのことが
心配で何度も助けにやってくる。

顔はブスってか厳つい、
言うならばダニー・トレホ
みたいだ。しかし、面倒見が
最後まで良くて泣けてくる。

↑ダニー・トレホの代表作「マチェーテ」

…でも、よくよく考えてみたら
世の中そんないい人はいない。
それこそ、本作の前の予告編
でやっていた「聲の形」
ように、強靱な身体を持ってないが
故に、耳の聞こえない少女を
学校ぐるみで苛めてしまう
方が現実だ。

確かに、「いじめ、ダメ、ゼッタイ!」
と社会的弱者を主役に立てて、
「レインマン」や「アイ・アム・サム」のように
傀儡的に障がい者を動かすのではなく
イケイケドンドン活躍させるのは
いいのだが、ドリーをもっと叱るか、
差別的目線を強烈に描いた方が
良いのではと感じてしまった。

個人的には、都合が良すぎだなー

小話1:八代亜紀に注目

ディズニーのグローカル戦術として
本作の海洋生物研究所の
アナウンス役は各国の
有名人に本人役を
やらせる手法をとらせている。

日本では八代亜紀が
担当しました。

小話2:短編 ひな鳥の冒険が神作

ディズニー映画定番の
前菜小話!
今回は「ひな鳥の冒険(PIPER)」
上映されました。

ひなが海辺の貝を
一人で取りに行く練習をする映画。

親鶏は子どもが独り立ち
するよう、あえて餌を持ってこない。

ひな鳥は波にのまれつつも、
ヤドカリの親子を見て
工夫を重ね、ついには
餌を取ることができる。

これこそ子どもに魅せたい。
失敗しても良いから、
なんでもチャレンジして
成功する喜びを与えたい
と考えているブンブンには
ドストライクな作品でした。

それでは、野猿の「FISH FIGHT」
お別れとしましょう。
また明日!

おまけ…シーマン

人面魚といえば、
不朽の迷作
「シーマン」をふと思い出しましたw

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