“Ç”【酷評】リドリー・スコット是非これを!「テラフォーマーズ」アイスランド・ロケしたってよww

テラフォーマーズ(2016)

テラフォーマーズ

監督:三池崇史
出演:伊藤英明、武井咲、山田孝之、小栗旬etc

評価:5点

「ゴキブリ」VS「人類」という
斬新なアイデアで漫画界に
いかずちを落とした貴家悠の
同名漫画を映画化!
原作1巻を読むと分かるが、
非常に「エイリアン2」
意識した作画で、
映画化したら面白いん
だろうな(ハリウッドで)と
思ったら、映画業界
目をつけないわけがない。

三池崇史が、日本の撮影チーム初
アイスランド・ロケ!
あの「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」
や「インターステラー」
とSF映画
のテッパンのロケ地に行ってまで、
また伊藤英明、小栗旬、山田孝之、
武井咲などなど豪華キャストを
用意する本気度!

これは!と思ったのだが…

まずは「テラフォーマーズ」あらすじ

人口爆発で東京は
「ブレード・ランナー」のように
酸性雨が降り注ぎ、
空からパトカーが回りながら降りてくる
世紀末。人類は火星に苔とゴキブリを
送ることで、太陽光を吸収させ
人間が住める環境を作ろうとしていた。

そして、ある程度環境が整ったところで、
高額の報酬をちらつかせて雇った
ゴキブリ駆除要員を送り込むのだが…

火星に送り込まれたゴキブリは
既に人間を遙かに超える
強靱なモンスターとなっていた…

折角、映画化しやすい内容なのに…


本作は原作における一巻「バグズ2号編」
映画化している。これは、明らかに
「エイリアン2」の影響をもろに受けていて、
事件のある惑星に再び行ったら、
エイリアンがいっぱいいました~
ってプロットと一緒なのだ
(あちらもテラフォーミングする
惑星の話でしたね)。

そして、漫画では大量の火星ゴキブリが
宇宙船にへばりつく気持ち悪さが
エイリアンそのもので面白かった。

故に、映画となると
「エイリアン」のような気持ち悪さが
体験できるのかと思ってしまう。

しかし、歯切れの悪いアクションが
台無しにしてしまった。
火星ゴキブリがすぐ目の前に迫っている
にも関わらず、乗組員は長々と
会話を始める。

主人公達は特殊な薬で
虫人間に変身できるのだが、
はっきりと前半台詞で
「効果は数分しか持続しない」
と言っているだけに立ち悪い。

おい、話してる場合じゃなく
戦えと言いたくなる。

そして登場した火星ゴキブリは、
H・R・ギーガーの作ったような
手作りのものではなくCG、
しかも日本クオリティなので
リアリティがなく、
それは百歩譲ったとしても
アイスランド・ロケの良さすら微分に
表現できていない。
これほど恐ろしいクオリティは
逆に凄い。

↓ブンブン撮影、これがアイスランド
ゲイシール

アイスランド

アイスランド3

最悪なのは脚本

ビジュアルが最悪なのはまあ、
いつもの日本映画なんだけれども、
やはり怒るべきところは脚本にある。
劇団☆新感線の座付作家・
中島かずき
が手がけたのだが、
これが日本映画の悪いところを
全てやってのけてしまう。

例えばキャラクター紹介描写、
宇宙船に乗って何日も旅して
いよいよ火星に降り立つ時になって
「この船にはテロリスト、引きこもり、
やくざetcロクなヤツがいねーな」
って、乗って数日で出てくる台詞
でしょう。降りる直前で言う台詞ではない。

また、小栗旬扮するキャラクターが
服を使ったギャグを言い、
「チーン」と音出す…こういうの
止めようよ、ってか何回もやるなよ…

各キャラクターの虫変身シーンの
説明もワンパターンでくどい。

とにかく、何一つギャグが嵌まらない、
鈍重で、展開は早いのに、
やけに体感時間は長いという
マジでおそ松さんでした。

唯一の良かった点

褒めるところが限りなくなく、
映画ブロガーとして厳しい題材なのだが
唯一良かった点が、
チラシのキャスト欄に載っていないのだが、
渋川清彦の演技が良かった。
案の上使い捨て役だけれども、
彼の演技が一番輝いて見えた点だ。

まあ、リドリー・スコットの
「プロメテウス」も凄惨たる
ものではあったが、まだ
ビジュアルとして見応えは
あった。折角、SF映画の聖地
アイスランドに行ったからには
しっかりしてほしいものである。
(「エイリアン2」っぽいので、
リドリー・スコットでなくても、
ジェームズ・キャメロン、
ハリウッドで映画化してくれw)

関連項目

ヨルダン、ワディラムロケの火星映画「オデッセイ」のレベルが高い!

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