“Ç”ブンブン映画ランキング2015家邦画部門、1位は邦画なのに日本未公開のあの作品

ブンブン映画ベストテン2015家邦画

今年は巨匠のちょっぴり隠れた名作に
恵まれた。黒澤明、小津安二郎、
野村芳太郎etc
特に、今まで黒澤明映画が苦手だった
ブンブンの意識を変える1本に出会えたことが
本当に嬉しかった。
さてそんな家で観た邦画ベストテンを発表するぞ~

※青下線のタイトルをクリックするとレビューが見られるよ!

第1位:ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ(日本未公開)

監督:ポール・シュナイダー
出演:緒形拳、佐藤浩市、沢田研二
製作年:1985

日米合作、あの「タクシー・ドライバー」の
脚本家であるポール・シュナイダーが監督し、
製作総指揮にフランシス・フォード・コッポラと
ジョージ・ルーカス、出演は緒形拳、佐藤浩市、
沢田研二と豪華にも関わらず、日本では未公開。
DVDすら出ていない幻の作品をフランスの図書館で
借りて観たらあらまびっくり!
外国人が作っているのに、違和感ない「和」を
演出。「金閣寺」「鏡子の家」「奔馬」と三島由紀夫自決事件の
4つを2時間に収める無茶なミッションも難なくこなしており
すんげー作品だ。日本人こそ観るべき作品なのに、
DVDすら出ていないことが悔やまれる作品である。

第2位:鬼畜

監督:野村芳太郎
声の出演:緒形拳、岩下志麻
製作年:1978

松本清張×野村芳太郎の黄金コンビが
描いたサスペンスは文字通り鬼畜だ。
不倫相手の女から子どもを押しつけられた
弱々しい男が追い詰められて「鬼畜」になっていく
様子が恐ろしい。そして岩下志麻の
鬼のような虐待演技。
これは、今の日本では絶対作れない
恐ろしい作品でした。
ブンブンは個人的に東京タワー近くで息子を
殺そうとするシーンの嫌らしさに背筋が凍った。

第3位:震える舌

監督:野村芳太郎
出演:渡瀬恒彦、十朱幸代、若命真裕子
製作年:1980

今年は野村芳太郎映画に積極的に挑戦した。
そして日本版「エクソシスト」こと
「震える舌」は想像を絶するほど
恐ろしい作品でした。
少女が破傷風(?)に罹り、
光やちょっとした振動で
自分の舌を噛み切る程に
発狂する。エクソシスト顔負けの
若命真裕子の演技は、観る者を圧巻。
彼女が発狂しないように、
気を遣う医者や家族のスリリングな
描写の描き方にもハラハラドキドキ
させられる。ホラー、サスペンスの
お手本となる作品だ。

第4位:ニシノユキヒコの恋と冒険

監督:井口奈己
出演:竹野内豊、尾野真千子
製作年:2014

川上弘美原作のこの作品は、
仕事のできるイケメン優男ニシノユキヒコの
名前をニックネームや漢字表記にする等の
技術でもって、様々な女から見たある男を
観察する非常に映像化しにくい内容である。
しかしながら、井口奈己は女性監督ならではの
視点で、本作をガールズトークムービーへと
翻訳した。「あの人って今何しているの?」と
画面から語りかけてきそうな映像、
そして竹野内豊演じるニシノユキヒコの
肖像が心地よく画面を占める。
そしてエンディングテーマである
七尾旅人「TELE○POTION」が流れた時、
何とも言えない切なさが身体をほとばしるのだった…

第5位:苦役列車

監督:山下敦弘
出演:森山未來、前田敦子
製作年:2012

山下監督は徹底して退廃を描ききるので、
癖が強くなりがち。
「もらとりあむタマ子」は主人公が
クソ人間過ぎて、何も変わらなすぎて
苦手だったが「苦役列車」は違った。
派遣で働く夢すらない男が、
酷い方法ながら、前田敦子と
付き合うことに。この不器用ながらも
頑張る様子。少しずつ変わってくる
人間関係に懐かしさと切なさを感じる。
前田敦子の演技も「もしドラ」から
すんげー進歩したなと感心したぞ!

→NEXT:6~10位

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