“Ç”小日向文世もビックリ!テレビと喪女のエロい関係「春子超常現象研究所」

春子超常現象研究所
Haruko’s Paranormal Laboratory

春子超常現象研究所

監督:竹葉リサ
出演:中村蒼、野崎萌香、斎藤工、小日向文世etc

評価:65点

最近、デビューしたての監督作品を
よく観る。結構、自分の失恋話や
監督になるまでの苦労話が色濃く
反映された作品が多く、
結構飽きていたこの頃(もちろん、
その路線で面白い作品もある)、
ぶっ飛んだ作品が登場した!

低予算ながら超ファンタジー!
予告編を観た瞬間、
これは第二の宮藤官九郎かも
しれないと予感させられた
竹葉リサ監督の「春子超常現象研究所」
を観たぞ!

竹葉リサはゆうばり国際ファンタスティック
映画祭2014で最高賞シネガーアワードを
「さまよう小指」で受賞しとるぞ↓

テレビ男とエッチな関係

幼少期に両親の酷い教育のせいで、
SFに逃避するようになり、
こじらせること10年
立派な喪女となった春子が
ある日、愚痴を言っていると
テレビがちょっぴりイケメンな
テレビ男に変身!
そのまま、春子の家に暮らすようになる。
そしてヒモだと気づいた彼は、
就活を始めるのだった…

こんなぶっ飛んだストーリー
観たことないでしょー!
予告編を観るとわかるが、
相当サイケデリックでいっちゃってますw

「荒川アンダー・ザ・ブリッジ」の実写化を
全力でやるとこうなるんだろうな~
と思う程ギャグが濃縮され、
エロスも爆発である。
春子も春子だが、
隣の部屋に済む美大生も相当酷い(良い意味で)。
これはネタバレしないほうが楽しめるので
直接確認して頂きたい。

しかし、ただただ、アクセルを踏みまくっているのでは
なく、意外としっかりした脚本、伏線の回収の仕方に
意外性を持ち込んでくるから、竹葉リサ只者じゃない。

そして、「テレビ男」という超感情移入しにくい
キャラクターがしっかりと「ヒモ」として
描かれている為、段々物語に没入していく。
就活をして、自分の記憶にある奥さんを
探そうとするがどれも上手くいかず、
映画館のお馴染みカメラ男に
不満をぶつける舞いを踊る。
頑張って、彼女を満足させる
男になろうとする。
ただ、出オチキャラではなく
しっかり裏の心情まで考えられた
キャラクター造形あってこそ、
このユニーク過ぎるキャラクターに
感情移入ができる。

ただし、このシュールすぎる作品は
「シュール」を売りにしている為、
エンディングに向かっての集約の
させかたが見所である筈なのだが、
観客を意識し、ビビってしまったのか
尻つぼみになってしまったのが
非常に残念なポイントだ。

小日向文世という大御所脇役を
起用しているにも関わらず、
使い方が本当にもったいない。
少女マンガの最終刊に近づくほど
つまらなくなるあの感じが
あって悔やまれるところだ。
ブンブンがエンディングを作るなら、
小日向文世とテレビ男を激しく闘わせる
(でも殴り合いではなく、料理バトルや
男気対決)展開にしたな~。

それでも、竹葉リサ監督は三木聡や宮藤官九郎的
センスの持ち主だ。これから期待の人なので
映画好きは要チェック!

↓クドカンの新作「TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ」楽しみだ。

東京では12/18(金)までシネ・リーブル池袋にて公開中!

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