感想

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『彼女はひとり』立教大学大学院映像身体学科が熱い!

アメリカだと、ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・ジ・アーツが力を持っており、第71回カンヌ国際映画祭のコンペティションに学校のプロジェクトで作った映画『Yomeddine』を出品したり、セネガル出身監督ママドゥ・ジャの『Baamum Nafi』を第72回ロカルノ国際映画祭で2冠(Golden Leopard – Filmmakers of the Present,Best First Feature)に導いたりしている。

では日本ではどうか?

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【YIDFF2021】『燃え上がる記者たち』自由がないから私は結婚しません

完全に応用情報技術者試験と期間が重なりてんやわんやな私ですが、山形国際ドキュメンタリー映画祭の作品は日本公開されない作品が多いことと新型コロナウイルスパンデミックで苦境に立たされている状態での開催故一本でも多くの作品を観られたらなという思いが強いため時間を作りました。今回観た作品はインドのジャーナリスト映画『燃え上がる記者たち』です。『由宇子の天秤』がTwitterの映画界隈を賑わせている今、日本劇場公開されるべき傑作でしたので語っていきます。

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【YIDFF2021】『発見の年』巨大化しすぎた敵に跪く

山形国際ドキュメンタリー映画祭の作品は、日本公開されないものも少なくない。超長尺映画となると尚更だ。故に、ドキュメンタリー映画好きとしては積極的に挑戦していきたいものがある。さて、本祭の超長尺映画枠としてスペインから『発見の年』がやってきた。本作は新大陸発見から500年後の1992年、オリンピックや万博の華やかな雰囲気の裏で蹂躙される市民の怒りを2画面で200分綴った超大作となっている。日本も2021年、東京オリンピックが開かれ、テレビでは華やかなニュースが流れる裏で、市民の猛烈な抗議が行われた。他人事ではない内容なので観てみました。

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【MUBI】『いくつかの無意味な出来事について』封印されしモロッコ映画

山形国際ドキュメンタリー映画祭2021コンペティション部門で配信上映されるモロッコ映画『光の消える前に』。1970年代モロッコで活発化した自由主義運動に関するドキュメンタリーであり、本作ではモスタファ・デルカウイの封印されし映画『いくつかの無意味な出来事について』のフッテージが使われているとのこと。モロッコ政府によって封印され、最近になってようやく陽の目を浴びたこの作品はMUBIで配信されていたので観てみました。

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【YIDFF2021】『丸八やたら漬 Komian』亡き地は思い出されない

さて、2021年。山形国際ドキュメンタリー映画祭は苦境に立たされる。前年初めから始まった新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが終息せず、映画祭に襲い掛かったのだ。開催か、中止か、苦渋の決断の上、本祭はオンライン開催に踏み切った。しかし、作品数は削減され小規模なものとなった。さて、もう一つ本祭にとって悲しい出来事があった。映画祭期間中、映画関係者と映画ファンがボーダーレスに語り合える空間であった香味庵こと老舗漬物店「丸八やたら漬」が年々需要が減少している漬物のニーズ、そして新型コロナウイルスの影響で135年もの歴史に幕を閉じたのです。個人的な思い出話になるが、2019年に訪れた際の盛り上がりの消失はあまりにも辛いものがある。文化の要塞となった、香味庵の喧騒の中で、老若男女、目当ての映画、今日観た作品の感想を語り合う。何気なく話していたら、それが監督だったり映画評論家だったりする。そして気が付けば、24時。シンデレラなら一目散に解散せねばならぬ刻となる。この高揚感が楽しく、映画仲間と「2年後またここで盛り上がろう」と契りを交わした。それが果たせなくなってしまったのだ。

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『誰かがあなたを愛している』華やかだけがアナザースカイではない。

海外留学、華やかなイメージを持つかもしれません。実際に日本で聞く留学話は楽しい話がメインだ。コミュ強、陽キャラの物語が支配している。だが、フランスに留学したことがある私に言わせれば、ネガティブな話も少なくはない。例えばアジア人は白人から、または英語圏の人からは忌避される傾向があるなんていうのは代表的だ。頑張って日本人以外のコミュニティから飛び出しても、様々な人種が議論しあったり、遊びに行ったりする状況はあまり生まれなかったなと記憶している。また、ワーキングホリデーに行った友人はどん底のようなコミュニティで低賃金労働に揉まれ苦言を呈していたりするから、海外に行く=楽しいの方程式は成り立たない。それは海外旅行と勘違いしていると思っている。さて、香港映画『誰かがあなたを愛している』を観た。これが面白いアナザースカイ映画だった。

【読書感想文】『理不尽ゲーム』ベラルーシの理不尽あるある早く言いたい

Twitterで話題となっていたベラルーシのディストピア小説「理不尽ゲーム」を読みました。コロナ禍になって日本はルーマニアのような東欧の閉塞感の空気を帯びてきたなと感じるこのところ、ベラルーシは欧州最後の独裁国家と言われるらしくルカシェンコ体制から逃れるように東京五輪後亡命する選手がいるほど過酷な国なんだとか。「理不尽ゲーム」はそんなベラルーシ社会を取り巻く閉塞感をディストピア小説として書いた代物だ。こうした作品が日本に翻訳されて入ってくるとは嬉しい限り。早速読んでみました。