『メーヌ・オセアン』ジャック・ロジエ最強のgdgdバカンス映画

メーヌ・オセアン(1986)
Maine-Océan(1986)

監督:ジャック・ロジエ
出演:ベルナール・メネズ、ルイス・レゴ、
イヴ・アフォンソ、リディア・フェルドetc

評価:85点

日曜日、午前中に観た『ハン・ソロ

』でモヤモヤした頭を冷やしに、北千住ブルースタジオへ!お目当ては、最強バカンス映画の巨匠ジャック・ロジエ監督作『メーヌ・オセアン』だ。本作は、新人の鬼才を讃えるジャン・ヴィゴ賞を60歳にして受賞した作品だ。

『メーヌ・オセアン』あらすじ

ブラジルから海を目指しやって来たストリップダンサーのデジャニラは、二人の検札員と言い争う羽目に。そこに現れたのは弁護士のミミ。彼女のお陰で、事態が収束。すっかり意気投合したデジャニラとミミは、アンジェ、ユー島と行動を共にする…

ドラマがあるバカンス映画

この前観た『アデュー・フィリピーヌ

』『オルエットの方へ』と比べると、珍しい!《ドラマ》があった!

リヨン駅から黒人女性が待て待て〜と列車を追いかける長回しオープニングから始まる(この時点でただならぬ傑作感が滲み出る)。そして、席に着き落ち着いたかと思うと2人の検札員が現れ、バトルが勃発する。フランスでは、改札が廃止されており、切符は必ず打刻する必要がある。その文化を知らず、また急いで乗ったので打刻を忘れた彼女。しかし、気が強いもんだから検札員に食ってかかる。そんな彼女の前にポルトガル語が話せる女性弁護士が現れ、検札員を見事撃退。そして意気投合し、弁護士のクライアントがいるユー島を目指す。もっ物語があるではないか!

しかも、ジャック・ロジエは60歳にして、高度な新技を披露。弁護士、黒人女性、検札員、船乗りが、ある一箇所に集まってくるのだ。このアンサンブルが爆笑且つ感動を覚える程に綺麗だ。

オルエットの方へ

』で振り回される上司を演じたベルナール・メネズはまたしても女に振り回される。今度は男にさえ振り回される。テキトーで変人だらけの空間、gdgd過ぎるのにとてつもなく面白い。すっかり私はジャック・ロジエのファンになりました。彼の『トルチュ島の遭難者』や『フィフィ・マルタンガル』、『Le Perroquet bleu』も観たくなってきました。

1980年代のアンジェ駅に興奮!

また、個人的なエピソードであるが、本作は1980年代のアンジェ駅が観られる。そう、私が大学時代留学していた時によく行った場所だ。今のキオスクがある場所に、チケット販売所がある。また、1980年代のアンジェ駅の建物はこじんまりとしている。中央にピアノなんか置いていない。地下通路は外にあったのだが、後に駅舎が拡張され、地下通路は駅舎内に位置するようになったことが分かる。まるで、『三丁目の夕日』の上野駅を観るようなノスタルジーに包まれました。

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