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【毎週インド映画7】『バーフバリ 王の凱旋 完全版』はカッタッパ愛に溢れる別物だった件

【毎週インド映画7】『バーフバリ 王の凱旋 完全版』はカッタッパ愛に溢れる別物だった件

『バーフバリ 王の凱旋 完全版【オリジナル・テルグ語版】』観てきた

昨年末にひっそりと公開されるものの、口コミが話題を呼び、半年近くロングランしているカルト映画『バーフバリ 王の凱旋』。毎週のように、絶叫上映が行われ、中にはテルグ語を勉強する人が現れる程人々を熱狂させた。世界に類を観ないこの熱狂ぶりがインドにまで届き、先日監督が来日した!そして、なんと、JOYSOUNDからカラオケが配信されるまでに至った。ブンブンも、本作は今年ぶっちぎり1位の作品。まるで、1978年初めて『スター・ウォーズ』が日本公開された時のような熱気、そして衝撃を感じた作品だ。

そんな『バーフバリ 王の凱旋』、今まで我々が観ていたのは《国際版》と呼ばれるカット版だった。インド映画は、上映時間が3時間近いものが多く、世界に輸出する際に短縮版を作ることが多々ある。そして、通常は世界に現地バージョンを輸出しない。しかしながら、あまりの熱狂っぷりに配給会社のツインが尽力してくれたおかげで、今回《完全版 【オリジナル・テルグ語版】》が公開されることとなった。

丁度、高校時代の親友から、「わたしをバーフバリに連れてって!」とリクエストがあったので、先日新宿ピカデリーにて観てきました。ブンブン、スリーシュマティ目のマヒシュマティ王国入国だ!

ってことで、今回は《国際版》と《完全版 【オリジナル・テルグ語版】》を比較しながら感想を書いていきます。ネタバレ記事なので要注意です。

《国際版》と《完全版 【オリジナル・テルグ語版】》は全く別物!

本作を見る前、《完全版 【オリジナル・テルグ語版】》のことを、「約20分長いバージョン」だと軽視していました。ただ、Twitterを観ると、どうやら2つのバージョンは全く別物らしい。本当かいな?と思って観てみたら、確かに全く別物だった。S.S.ラージャマウリ監督がパンフレットで語っている通り、《国際版》はジェットコースターに乗っているような作品で、《完全版 【オリジナル・テルグ語版】》は物語の余韻をじっくりと楽しむ作品だった。

オープニングが長い!

《完全版 【オリジナル・テルグ語版】》の衝撃は冒頭から始まる。《国際版》についていた『伝説誕生』のダイジェスト映像がなくなっている代わりに、ながーーーーーいタイトルロールが始まる。協賛が多い為、永遠と協賛の紹介が入る。マクドナルドやシャンプーメーカーのラックスまでもが協賛していることに驚かされる。3分近く、無音が続きようやく、シャヴァガミが「マヘンドラ・バーフバリ バァティカリ!(マヘンドラ・バーフバリは生きねばならぬ!)」と叫ぶ。このカタルシスに早くもブンブン涙が出そうです。そして、名曲『一つの命』から壮絶な物語が始まる。

カッタッパ愛に溢れる完全版

完全版は、ちょくちょく新しいシーンが挿入されているのだが、その多くがカッタッパのシーンである。それも「そこ切る?」と思う程重要な場面が切られている。例えば、クンタラ王国の場面、デーヴァセーナがバーフバリの屈強さを察して、雄牛と無理矢理戦わせる過程で怪我をするシーン。国際版は、その後カッタッパの歌で場面転換するのだが、完全版ではカッタッパの狂言回しを強調する場面となっている。じっくりと、カッタッパがボケに徹しているとこを描写することで、終盤彼がバーフバリを暗殺するところの悲しさが増幅される仕組みとなっている。

また、このカットシーンに驚かされたのだが、マヘンドラ・バーフバリがバラーラデーヴァ討伐に行く場面。ビッジャラデーヴァの奴隷として反撥できなかったカッタッパが、過去を反省し、反旗を翻すシーンがあったのだ。反旗を翻すとはいえ、ビッジャラデーヴァを殺すのではなく、殴って脱奴隷宣言をするのだ。カッタッパ好きのブンブンにはあまりに熱い場面だ。

『かわいいクリシュナ神よ』が追加

完全版では、楽曲が1曲『かわいいクリシュナ神よ』が追加となっている。デーヴァセーナにすっかりホの字なバーフバリが、夜な夜なこっそり彼女を見る。彼女は豪華絢爛な装飾、空間で歌い踊るという内容になっている。盗賊襲撃場面でもバーフバリの恋心が十分すぎるほど描かれているが、より一層この楽曲を通じて、バーフバリの強い恋が強調されていると言える。

個人的に国際版が好き

完全版は、こうも20分追加で雰囲気が変わるのかと思う程、重厚な歴史ドラマとなっていた。当然ながらバーフバリに違いはないので、ブンブンは両バージョン好きだ。しかしながら、個人的に苦渋の選択のもと大胆にシーンをカットし、インド映画入門として観客をインド映画の世界に引きずりこむ国際版の方が好きでした。本作を観て、ブルーレイを買いたくなりました。

グッズが凄い!


あまりのバーフバリ人気に伴い、ツインさんがグッズを沢山作ってくださいました。アクリルストラップ(¥650+税)から缶バッチ(¥300+税)、サコッシュ(¥1,500円+税)まで作ってくださいました。ブンブン、Tシャツ(¥2,500円+税)を買う予定だったのですが、完売(泣)していたので、クリアファイルセットB(¥600円+税)とパンフレット(¥1000円)を買いました。

クリアファイルセットBはバーフバリキャラクター集合の絵柄とバラーラデーヴァがハンマーを振り回す絵柄の2枚セットです。ファイルとしての質も良く丈夫です。会社で上司レビュー、社長承認の際に使う機密文書輸送ファイルとして愛用しています。

パンフレットは、これで1,000円?と思う程の熱量がありました。監督Q&Aはもちろん、インド映画配給史という非常に貴重な情報が掲載されていたり、今や滅多にない脚本が載っていたりするのだ(かつてシャンテのパンフレットには脚本が掲載されてました)。また、JOYSOUNDに本作のカラオケが入ったとのことなので、

・バーフバリ万歳
・かわいいクリシュナ神よ
・白鳥の船に乗って
・マヒシュマティ王国の歌
・我らの至上の光

全5曲の歌詞が収録されていました。これはWHY don’t you buy this?でしょ!!

最後に…


今回、マヒシュマティ王国に親友を連れて行きました。親友には、できるだけカルチャーショックを受けてもらうべく、予告編もあらすじも観ないように口を酸っぱくして言い、また本作が2作目だということを伏せておきました。実際に観た感想は「なんなの?」と、衝撃を言語化できず動揺しながらなんとかその興奮を言葉にしようとしたような感想でした。これはブンブンが初めて観たときもそう。ブログを書こうにも言語化できず苦労した思い出があります。親友は、意外にも第一部のクンタラ王国のシーンがとても気に入ったようです。

ってことでその後、カフェで町山さんのように解説したブンブンなのでした。

いやー本作を配給してくれたツインさん、そしてこんな神の映画を作ってくれたスタッフの方々に感謝しかない。

ధన్యవాదాలు

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