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【ブンブンシネマランキング2017】ワースト部門第1位は『ゲームセンターCX THE MOVIE』人生ワースト映画認定

【ブンブンシネマランキング2017】ワースト部門第1位は『ゲームセンターCX THE MOVIE』人生ワースト映画認定

2017年ブンブン映画ワーストテン

ワーストテン。映画ファンの間で意見の対立が起きる部門だ。Twitterを観ると、実際に「ワーストテンなんか作るヤツとは友だちになれない」という意見も聞く。また、映画製作の大変さを知ると、映画を貶すなんてできなくなる。私も社会人になり、組織運営の大変さも知った。映画関係者とも知り合い、いかに映画を作るのが大変かもよく分かった。

ただ、私は…今年もワーストテンを作ります!

理由は2つあります。

まず、ワーストは好きの裏返しだと言うところがあります。ベストテンにはゼッタイ入れたくないけど、この映画について語りたい。この監督を応援したい作品を私はワーストテンに入れます。だから、中途半端にダメな某錬金術の映画とか宇宙戦争映画は入れません。なので、ブンブンのワースト部門はあくまで特別賞だと思って欲しい。

また二つ目に、ダメな映画はしっかりダメだと言わなければ自分の求める高品質な映画は生まれない。映画産業は伸びないと考えているからです。特に日本映画に関しては、大手会社はヒットすればいいとしか考えていないのでVFXのレベルが低いのに実写版映画を作ったりする。インディーズ映画は賞賛の声しか聞かないようにする風潮があります。これでは、ハイレベルな映画はできない訳です。だからこそ、ダメな映画をしっかり挙げてあげる必要があると考えています。もちろん、酷評は作品に対してであり、絶賛する人を貶してはいけません。

ってことで、今年もダメダメだった映画を発表します。尚、毎年のことですが、新作旧作洋画邦画部門総ての中から10本選んでいます。それではどうぞお楽しみください。

※青下線をクリックすると各作品のレビューが観られます。

10.光(2017)

鑑賞環境:DVD
監督:河瀬直美

今年は、2本『』という同名の作品が公開された。どちらも個人的にはダメでしたが、河瀬直美の『光』は本当にもったいないという意味でダメでした。着眼点は鋭い。目の見えない人の為の音声ガイドを作る人という普段我々が接触することのない領域へ導いてくれる。視覚障がいを「光」のコントラストで表現するあたり、『ブラインド・マッサージ』に近いものを感じる。演出もドキュメンタリー調で描くことで、プロフェッショナルの流儀を思わせる熱いドラマとなっている。

しかし、今まで散々日本のシネフィル(特に映画芸術派と前田有一)に苛められてきたためか、脚本が全編言い訳になっているのだ。音声ガイドの女が会議でカメラマンに逆ギレするところから、不穏な空気が流れていましたが、遂には自分の映画論を語り始めてしまうあたりで興ざめしてしまいました。音声ガイドは映画監督ではない。映像の世界を100%視覚障がい者に言葉で翻訳してあげる仕事。そこにあまりにも私情を持ち出してしまっていて、プロフェッショナル映画としてまず破綻していた。それでもって最後まで、女の「成長」を描いていなかったのが結果として、「日本のシネフィルに対する言い訳映画」としか見えず不満であった。

9.カンフー・ヨガ(2017)

鑑賞環境:TOHOシネマズ海老名
監督:スタンリー・トン

ジャッキー・チェン映画史上ワーストと言っても過言ではないでしょう。中国資本、インド資本、ドバイ資本をつぎ込みにつぎ込んだバブリー映画の中には、まともなジャッキーアクションはありません。もちろん分かっている。ジャッキー・チェンが年だということも。『プロジェクトA』みたいなキレッキレのアクションが難しいことも。しかし、それなら脚本や演出で最大限ジャッキー映画アクションの魅力を引き出すことはできるはず。それをしないのがこの『カンフー・ヨガ』だ。

まず、なんと言ってもインドインド言っているが、インドらしさが出てくるのはほんの一部分。後は、インド人が出てくるぐらいで、それ以外は記号としてしか使われていない。とにかく、ジャッキーが「ヨガいいね」「インドいいね」「インドの姉ちゃんセクシーね」と言っているだけだ。

そして、悪役が何をしたいのかが分からない中途半端なキャラクターになっているのが致命的。その為か中盤かなり退屈で、劇場で爆睡いびきマンが出てくるほどでした。

極めつけは、エンディングが唐突すぎるというよりか、ラストバトルの途中でエンディングを迎え、そのエンドロールも最後数分無音になるというサービス精神のなさに怒りがこみ上げてきました。

ただし、エンディングのスタッフとジャッキーが楽しく踊るショットだけは良かった。

8.メアリと魔女の花(2017)

鑑賞環境:TOHOシネマズ海老名
監督:米林宏昌

スタジオジブリが解体されて生まれたスタジオポノック初の作品。しかし、その結果は薄っぺらい映画であった。ジブリ映画というブランドを外して観ても、子ども映画として観ても明らかに脚本が弱い。選ばれし少女が、『ハリー・ポッター』さながら魔法学校に行くことになるのだが、ただ行くだけなのだ。自分の強大すぎるパワーと向き合い葛藤する場面もなければ、予告編で意味ありげに演出されていた少女そっくりなある人物の説明も少ない。そして、やたらと巨漢BBAを出すことでキャラ被りが起こっている。つまり、無駄な描写が多い割に、説明すべき描写が不足している。

詰まるところ、観た後数日経ったら記憶から忘れ去られてしまう映画になってしまっていた。

7.ANTIPORNO(2017)

鑑賞環境:新宿武蔵野館
監督:園子温

ロマンポルノリブートプロジェクトの一本。監督は鬼才・園子温。別に、園子温がロマンポルノにやる気がなくて違うジャンルの作品を撮ってしまったことは構わない。彼が、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーに自分を重ね合わせ『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』ソックリな作品を作ったのも構わない。むしろ、その型破り根性は評価に値する。

しかしながら、R・W・ファスビンダーや寺山修司的要素をパッチワークしただけのような演出は頂けなかった。映画の中の映画というメタ構造の中、アヴァンギャルド映画あるあるをやるだけの本作は、役者人生に行き詰まり思い悩む女性の嘔吐以上に嘔吐もの。寒いネタを胃袋一杯に詰め込まれ、吐き出させられる拷問のような映画でした。

6.リベンジgirl(2017)

鑑賞環境:TOHOシネマズ上野
監督:三木康一郎

ぶっ飛んだ設定のラブコメは好きだ。警察と女子高生が結婚したり、高校生同士が結婚したり…まあ色々鬼畜設定のラブコメはあるわけだ。ただ、闇雲にクレイジーな設定を持ってきても面白い映画になるとは限らない。それはこの『リベンジgirl』が証明してくれた。
東京大学首席卒業でBVLGARI(LVMHグループ)勤務のエリート女が政治家との失恋をきっかけに総理大臣を目指すというもの。政治を私物化するな!という観客のフラストレーションをプラス方向に持ってくる笑いは皆無で、「私を誰だと思っているの?宝石美輝よ!」と言う度に、この作品に対するヘイトが2倍に膨れあがった。仕舞いには、クズ野郎である元彼を応援していました。

ただ、宝石美輝というキャラクター。魅せ方によっては面白くなったと思う。『帝一の國』では、主人公はクズな心を改心したかと思わせといて最後までクズ野郎だった。それが抜けの良さに繋がっていた。しかし、『リベンジgirl』ではラストにあの演説をしてしまったことで、総てを台無しにしてしまった。最後までクズで、成長する方向もクズの方向にすることで、「選挙なんて皆雰囲気でしか選んでいない」というブラックコメディに出来たんじゃないかなと思う。

興行収入的にも悲惨な作品でした。

2016年ワーストランキング
2015年ワーストランキング

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