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【20センチュリー・ウーマン公開記念】「サムサッカー」がチェ・ブンブンそのものだった件

【20センチュリー・ウーマン公開記念】「サムサッカー」がチェ・ブンブンそのものだった件

サムサッカー(2005)
Thumbsucker(2005)


監督:マイク・ミルズ
出演:ルー・テイラー・プッチ、
ティルダ・スウィントン、
キアヌ・リーブスetc

評価:80点

今週末6/3よりマイク・ミルズ監督最新作「20センチュリー・ウーマン」が公開される。ネットやシネフィルの評判が概ね好評で、ブンブンも注目している作品の一つ。折角なのでAmazonプライムビデオで、マイク・ミルズ監督作品の「サムサッカー」を観ました。ADHDについて描いた作品なんだけれど、これってチェ・ブンブンのことじゃないのか?と思うほどシンパシーを抱いたぞ!

「サムサッカー」あらすじ

内気で、無意識に親指をしゃぶってしまう高校生ジャスティンは、いつも通っている歯医者さんに相談し、催眠術を受ける。すると、前向きな性格になり、討論クラスでも頭角を表すようになる。しかし、親指をしゃぶれないことからイライラが募り落ち着いていられなくなる。そしてADHDと診断されてしまうのであった…

「障がい」を乗り越えるプロセスよくぞ描いた!

ADHDやアスペルガーと呼ばれる障がいは、1990年代頃から社会に認識されていった。それと同時に度々映画でも取り上げられるようになったのだが、その多くが「障がい」のある一点しか取り上げられてなかったりする。しかし、この「サムサッカー」は、ADHDのメカニズムをしっかり分析し、その対策を提示することで、ADHDの人が社会に参加できるまでのプロセスをAtoZ語りきることに成功している。

本作を観ると非常に興味深い。主人公のジャスティンは、親指をしゃぶる癖があるのだが、それは物事に集中できず今にも動き出してしまいそうな自分を抑制する為の機能だと分かる。その機能を外すことで、ADHDが表面化し、学校の先生に保護者が呼び出され発覚する。

そこからの、対策が非常に有効。母親は決して息子を「障がい者」として認識せず、「個性」を探そうとする。そして、個性が活かせるフィールドに息子を放り込んだら、あとは自由にやらせる。学校の先生も、ジャスティンに討論の才能を見出したら、とことん試合に出させ、成功経験を与え続ける。時に、独自のこだわりからトンチンカンなことを言ってしまい討論大会で負けてしまうこともあるのだが、まずは褒め、そしてしっかり叱るときは叱る。大人がしっかりジャスティンをコントロールすることで、彼を前向きに成長させています。非常にジャスティンの環境は良好だなーと思わざる得ない。私の学生時代とは比較するとうらやましい限りです。

ブンブンのシンパシー揺さぶる

本作を観て、ジャスティンとブンブンが重なる部分があった。というのも、ブンブンはそれこそ障がいという障がいはないのだが、人生で数度「自閉症」や「アスペルガー」の疑惑を掛けられたことがあります。以前働いていたアルバイト先で、いくら頑張っても仕事にミスが出てしまい、マネージャーに「知的障害者かもしれないから病院いってきな!」と言われたことがあります(今思えば、かなり酷い話だがw)。そんな、ブンブンも「映画」という趣味、そして他人には容易に真似できない話術を通じて、今やいろんな映画のオフ会に「来てよ」と言われるようになりました。

そんな能力を邂逅させてくれたのは、決して息子を諦めなかった母親のおかげにあると思っている。ADHDだろうが、自閉症だろうが、誰しも、他者が真似できない特殊能力を持っている。それを、如何に見つけて、そして育てるかは大人の仕事だと言える。

なんだか、本作を観て自分の壮絶な人生がフラッシュバックして泣けて来ました。こりゃ「20センチュリー・ウーマン」も観なくては!

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