【ネタバレなし解説】「レゴ バットマン ザ・ムービー」今年暫定ベストな5つの理由 バットマンの腹筋で腹筋崩壊

レゴ バットマン ザ・ムービー(2017)
THE LEGO BATMAN MOVIE(2017)

監督:クリス・マッケイ
声の出演(日本語吹き替え):
山寺宏一、子安武人、
小島よしお、おかずクラブetc

評価:5億点

「ムーンライト」「ジャッキー」とアカデミー賞関連作品が公開され、また「ハードコア」や「キングコング 髑髏島の巨神」とエクストリームな娯楽作品が乱立、アニメだと依然「SING/シング

」や「モアナ

」が暴れているし、少女漫画系映画も多数上映されている激戦区の中、一つの怪作が殴り込みに来た!その名も「レゴ バットマン ザ・ムービー」!!!!!

2014年ナーメテーター大賞「LEGOムービー」。子ども向けの軽い映画だと思いきや、「トイ・ストーリー」張りに大人の心を鷲掴みにする裏テーマで、一般客だけではなく映画評論家からも絶賛された作品の第二弾です。

しかし、映画公開前に配給元のワーナー・ブラザース・ジャパンがあまりにも舐めた宣伝、キャストの起用をした為、映画ライターのヒナタカさん主導で抗議の署名運動が行われる大惨事に見舞われました。
海外の辛口星付けサイトIMDbでは7.6/10,Rotten Tomatoesでは90%の賛同を得られているため、期待を高めTOHOシネマズ日本橋に向かう一方、頭の片隅では、
・「LEGO ムービー」を超えられるのか?
・DC映画って傑作ほとんどないぞ!
・日本語吹き替えでチケット取ったが大丈夫か?
etc

などという不安がぐるぐる頭を巡っていました。

しかし、これが今年最大級の大傑作!当ブログで絶賛した「沈黙

」や「ラ・ラ・ランド

」なんてあっさり倒し、現在ブンブンシネマランキング2017新作洋画部門1位に躍り出る程でした。今日は本作がどんだけ凄かったかを5つのポイントで語っていくぞ!

「レゴ バットマン ザ・ムービー」あらすじ

ブルース・ウェインは巨額の財を持てあましている為、夜な夜なバットマンに変身し、ジョーカーなどといった凶悪な悪者をやっつけることで承認欲求を満たしていた。そんなある日、ジョーカーたち悪者が一斉に自首してしまい世の中が平和になってしまう。やることがなくなってしまい、孤独にかられるバットマンはディック・グレイソンという孤児の子守まで見る羽目になりプライドがズタズタにされる。そして…

凄いポイント1:圧倒的バランス

本作は、予想に反して子ども向け映画とは思えないほどマニアックなギャグを中心に展開されています。例えば、「バットマンvsスーパーマン

」を引き合いにバットマンの宿敵はジョーカー…ではなくスーパーマンだと言わせてみる。ジョーカーが輸送機をハイジャックし、「ゴッサムシティをめちゃめちゃにするぞ!」と脅しても、パイロットは平然な顔をして、「どうせ最後はバットマンが勝つんでしょ!」とメタ的発言をする。仕舞いには、クリストファー・ノーランやザック・スナイダーのバットマンだけではなく、

「バットマン リターンズ」等の90年代バットマン、1966年のテレビ版「怪鳥人間バットマン」やアニメ版などといったありとあらゆるバットマンのネガティブポイントをつついてきたりし、「こりゃキッズには分からんだろう」となる。

駄菓子菓子!
劇場では、マニアな大人だけでなく、子どもも「なんでやねん」、「HaHaHa!」と抱腹絶倒、発声上映かと思う程楽しんでいた。そう、この「レゴ バットマン」は子どももマニアも笑って楽しめるように徹底的に、ネタを研究。妥協することなく一発芸をぶちかましていたのだ。
もう、バットマンの腹筋でブンブンの腹筋もボロボロに崩壊しましたよw

凄いポイント2:手数が多すぎるギャグ&アクション

そして本作は上記のように、親父ギャグからマニアギャグ、メタ的ギャグまでありとあらゆる「笑い」を一切失速することのないアクションの中で展開していく。昨年話題になった「デッドプール」も顔面真っ青になるほど、どんなにバットマンが窮地に陥ろうと、どんなに激戦であろうと、決してギャグを緩めたりはしない。寧ろギャグでもってギャグを制す。まるで笑点のようにキャラクター達がギャグ争奪戦をしている。鷹の爪のように、そのギャグがどれも一癖二癖ある。観ているうちに、童心に返っていきました。

凄いポイント3:レゴならではの良さ

さらに凄いところは、前作同様しっかり、「レゴ」ならではの映像表現をしているところにある。実写でやったらドンビキしそうな、アクションを平気で「レゴ バットマン」の世界観では行う。これこそ「レゴ」らしさ。単なるアニメとは違う。「レゴ」という、作り手がイマジネーションを膨らませ、時に全く関係ない人物を参入させたり、部品と部品をテキトーに組み合わせてなんか面白いものができてしまう自由で開かれた世界をしっかりと映画でも実践している。まさにレゴがデンマーク語の「Leg Godt(よく遊べ)」から来ていることをしっかり踏まえた愛ある表現。それ故に、ここでは語らないが終盤のバトルに涙が出るほど感動します!!!!!

凄いポイント4:泣ける裏テーマ

そして、ここが重要なポイント。本作は「泣けます」。なんたって、バットマンが「そして父になる」話なのだから。傲慢で独りよがりで、承認欲求に溺れているバットマンが、孤児ディック・グレイソンや新任所長バーバラ・ゴードンを拒否しつつも、段々と父に、家族になっていく。虚栄心を乗り越えて、立派な男になっていく家庭は涙なくして観ることはできない。

そして、アンパンマンにおけるばいきんまん問題

に言及した上で、予想の斜め上を行く「レゴ バットマン」らしい結末には背筋が痺れました。完璧、文句なし!

凄いポイント5:吹き替えも素晴らしい

実は、今回上映時間の関係で問題の日本語吹き替えで観てきたのですが、これが非常に良かった。バットマン役を演じた山寺宏一は、相変わらずの職人芸で違和感0。問題の小島よしおも持ちネタこそやってしまうのだが、そもそも世界観にあっていたりするので問題ない。むしろ、「えっつ小島よしお?」と思う程、ディック・グレイソンことロビンになりきっていて非常に上手かった。

また、キスマイことKis-My-Ft2の日本語吹き替え版専用主題歌「レッツゴー!!」も作品と合っていたので、オススメです。
できれば、「SING」同様日本語吹き替え版と字幕版両方観てみたいところ。

最後に…

正直、予想の数百倍良かった!なんたって、今年のベスト1は「沈黙」か「ラ・ラ・ランド」かな?と思っていたのだが、それはもう蚊帳の外。ぶっちぎりでブンブンは本作を1位にするぐらい素晴らしかった。これは、観逃してはいけない。特に「キングコング 髑髏島の巨神」や「シン・ゴジラ」が好きならばゼッタイに行くべき案件ですぞ!

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