【ネタバレ/解説】「SING/シング 字幕版」きみはコアラのムーンを月夜に沈めたくなるフレンズなんだね♪

SING/シング(2016)

監督:ガース・ジェニングス
声の出演:マシュー・マコノヒー、
リース・ウィザースプーン、
セス・マクファーレン、
スカーレット・ヨハンソンetc

評価:45点

ミニオンズ」のイルミネーション社新作「SING/シング」が日本上陸!

監督はあの伝説的カルト映画「銀河ヒッチハイク・ガイド」のガース・ジェニングスが手がけているとのことで楽しみにしていました。

TOHOシネマズ新宿でウォッチしてきたのだが…

「SING/シング」あらすじ

バスター・ムーンは長年憧れの、劇場主に就任するのだが、ことごとく公演を失敗させ、廃業の危機に…背水の陣に追い込まれたムーンは歌のコンテストを開くことにする。しかし、ビラに書く賞金の値段の桁を間違えたまま、宣伝してしまったため、大勢のチャレンジャーが劇場に詰め寄り…

基本的には面白い

イルミネーション社は、ディズニーやピクサーとは違い社会的メッセージ、大人向けの内容をストーリーに忍ばす硬派な作りとは距離を置き、とにかく頭をカラにして楽しめる作品を作り出している。特に

・音楽選び
・アクション
・ギャグ

の3点に関しては、他のアニメ会社を圧倒するクオリティ。

本作は、イルミネーション社作品としては最高レベルにこの3点が素晴らしい。

音楽選び

まず特記すべき点は、音楽選びにあります。「ミニオンズ」評をした際にも言及したが、ストーンズやザ・フーといった曲を惜しげもなく使う様子は本作でも全力全開発揮されている。

スペンサー・デイヴィス・グループの「Gimme Some Lovin’」が掛かったかと思いきや、ロナルド&ルビーの「LOLLIPO」を歌い、はたまたシナトラの「My Way」が歌われる。
仕舞にはきゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」を歌うではないか。いくらコンクールとはいえ、紅白歌合戦か!と思う程異業種格闘技になっていて面白い。

アクション

本作は、何故かコンクールのシーンよりもアクションシーンにやたらと力を入れている。終盤に訪れる、人災ならず獣災で劇場が崩壊するシーンは、まるで実写かと思うぐらい水の質感から建物の壊れ方までリアル。ASKULもびっくり、「バーニング・オーシャン」もびっくりな演出になっています。観ていて楽しいぞ!

ギャグ

「ミニオンズ」同様、本作もしょうもなく且つ爆発力のあるギャグに爆笑必至です。例えば、賞金の桁を打ち間違える要因がトカゲばばあの義眼だったり、ポジティブ豚と主婦豚の最後の演目がぶっ飛び過ぎていたりとこれがとにかく楽しい!

皮肉もあるぞ!

本作では、日本人アイドルに対する皮肉がシャープに決まっています。可愛いし、歌もダンスも踊れるのに日本語が一切通じず、YES/NOもわからない設定は日本人にとって屈辱且つ痛烈な皮肉だろう。上手い!

しかし嫌いだった…

ここまで、べた褒めしているのに何故低評価なのか?それはあまりにもご都合主義な点にある。本作は「天使にラブ・ソングを2」や「スクール・オブ・ロック」などといった一昔前のコンクール映画っぽい懐かしさがある。なので、ある程度展開は予想できる。ご都合主義なのもご愛敬。

しかし、本作は…許さねぇ!あまりにもご都合主義過ぎてドンビキした。

本作は、コアラの劇場主ムーンがコンサートを通じて劇場経営を立て直す話なのに、最後の最後まで全く成長していないのです。二度チェックしないが故に、詐欺になってしまう。オーディションに何千人と集まっていたのに、採用したのはたった数組。しかも皆、素人同然な者ばかり。教育もろくにせず、メンタルマネジメントすらできないので、合格者のモチベーションはダダ下がりになる。人災ならず獣災で劇場を廃墟にさせる。

出演者のギャラは結局0円

これだけの悪行をしておきながら、最後は友だちのセレブの支援で劇場建て直しめでたしめでたしとなっているのだが、おいコアラ!おめぇ何もしてねぇだろ!ウザイねずみだって、プロとして素晴らしい歌を、ライブパフォーマンスをしたぞ!

ってことで、あまりにもコアラのムーンが無能すぎて月夜に沈めたくなりました。

コアラさえもう少し、まともだったり反省して心を入れ替えてくれれば高評価だったのに残念だったなぁ~

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