【隠れたアカデミー賞候補作】「最後の追跡」ただの強盗劇ではない!「ボーダ-ライン」の脚本家快進撃

最後の追跡(2016)
Hell or High Water(2016)

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監督:デヴィッド・マッケンジー
出演:ジェフ・ブリッジス、
クリス・パインetc

評価:85点

Twitterで密かに話題の
Netflix配信映画がある。
それが、「最後の追跡」だ。

ボーダーライン

」の脚本家
テイラー・シェリダンがまた
重厚な脚本を描いたらしい。
またロッテントマトで98%
支持率を得ていることから、
ひょっとしてアカデミー賞
脚本賞にノミネートされるのでは
と思い、Netflixで観てみましたよ。

「最後の追跡」あらすじ

離婚した男と彼の兄は、
家族が経営する牧場が銀行に
担保として取られそうになる。

怒りに燃える二人は、
銀行強盗を敢行し、
牧場を救おうとする…

ただの銀行強盗ものではない!

雰囲気的に「俺たちに明日はない」
彷彿する。しかしながら、
ストーリーのシリアスさ、重厚さで
言えば本作の方が遙かに上である。

サブプライムローン問題のせいで、
折角の家も銀行に奪われてしまう。
慈悲なく奪う銀行に復讐する為に
銀行強盗するのだが、
この二人が一般人だから泣けてくる。

折角、銀行強盗しても、
テキサスの人々は好戦的。
銀行員だけではなく、
一般人も銃を持って
銀行強盗を撃退しようとする。

戦闘力は凡人なので、
この銀行強盗コンビは
命がけで強盗するのだ!
そのアクションシーンの
キレも凄いのだが、
泣きっ面に蜂のような
展開の連続に泣けて来ます。

そして、得た金を
ローン返済に充てるため、
二人組はカジノに行っても
節度を守り束の間の
休息を取る。
とにかくなんとかして
家族の絆を取り戻そうと
しているのだ。

アメリカはローン、
クレジットカード社会と言われ
一人あたり数百万もの
借金を背負っている。
その背景として、
返済能力のない人に金を貸すことで
利益を得るシステムが
できあがってしまっている
問題がある。

そのシステムに家族を、
家を壊された人が、
悪玉である銀行と
対峙するという
ただのアクション映画にはない
深いドラマがここにはあった。

警察官も魅力的

そして、そんな二人を追う
テキサスレンジャーがこれまた
魅力的だ。

銀行の前で待っていたら強盗は
来るだろうとのんきに待ってみたり、
田舎の保守なレストランに入ってしまい
ババア店主に恫喝されたりと、
しょぼい点が良い味を出している。

すっかり老いぼれて、
行動力はないが、
敵を仕留めようと
にじりよる。
映画的で、これぞ娯楽映画!
アクションあり、社会問題あり、
そしてラストにほろりと
させられる傑作でした。

原題の意味は?

原題はHell or High Water
だが、これは
「どんなことがあろうと、
なんとしてでも」
という意味だ。

なので、
We’ll repay a loan
to come hell or high water.

(なんとしてでも
ローンを返済する)話といえよう。

Netflixで配信中なので是非!

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