#15 【業界研究】映画業界~趣味と仕事は一緒にしない方がいいぞ~

業界研究:映画編

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当ブログを見ている方なら、
ブンブンが相当な映画ファンだと
いうことにお気づきだろう。

さぞかし、就職先も映画業界
狙っていたのでは
と思うかもしれない。
しかし、ブンブンは最初から
映画業界は入る気
ありませんでした。
何故ならば、映画会社に入ったら
今のように自由に映画評が書けなく
なるからだ。
嫌いな映画、
例えば「○○フォーマーズ」
のような作品であっても
観客動員を、興行収入を
稼がねばならないのだ。

やはり旅行もそうだが、
趣味と仕事は一緒にしない方が良い。
せいぜい副業にするぐらいに留めた方が良い。

なんたって、趣味をまともに取り組む
ことで会社という狭い空間で自分が
正気かどうかが確かめられるのだ。

趣味と仕事を一緒にすることは、
自分の逃げ道を狭めてしまいかねない。
そういう点で、映画好きが映画会社に
行くのはオススメしないのだが、
折角人生に1度しかない新卒就活
なので選考に潜入してみました。
今回はそれの話をします。

映画業界ってどんな仕事をするの?

映画業界の仕事といっても
非常に範囲が広いので大まかに
分類すると、「製作」「配給」「その他」
に分類することができます。

製作

日本映画の製作を行います。
機材やロケ地の手配、
実際に撮影から映像編集などを
行います。
映画業界の特性ではあるが、
休みは取れるが、昼夜土日祝日
関係なく活動するので相当な
体力がいる。

配給

ベルリン国際映画祭、
カンヌ国際映画祭
などから海外注目作を
いち早く買い付け、
日本で劇場公開できるよう
調整する。

また国内の映画を海外に売り出したり、
海外に資金援助を求めたりするのも
配給の仕事である。

その他

大手映画会社に就職すると、
その会社が持っている映画館で
数ヶ月勤務することがある。

映画館を回すのも業務の一つだ。
また、字幕製作を行ったり、
予告編製作を行ったりと
いった仕事も映画業界の業務の一つだ。

また、東宝や松竹には原作調査部門
というのがあり、映画化する漫画や
小説を選ぶ専門の仕事があります。

会社紹介

それでは、実際に
ブンブンの調査や体験に基づく
映画会社紹介といきましょう。
あくまで個人的な見解なので
参考程度にお願いします。

東宝

シン・ゴジラ

」「君の名は


と今年はヒット作連発で
興行収入において圧勝
している映画会社。
ちはやふる

」や「64-ロクヨン-

」のような
悪どい商法な2部構成の常習犯なのと、
使えない人材だと分かると
TOHOシネマズのマネージャーに
左遷させられるらしい
(かなりブラックですw)
と聞いて私は受けませんでしたm(_ _)m

ちなみに、東宝の社名の由来は
「東京宝塚」
ということから分かるとおり、
宝塚の公演も東宝が管轄している。
(東宝株式会社公式サイト

)

松竹

「超・高速参勤交代リターンズ」
真田十勇士

」など時代劇の
方向性を決めている会社が松竹。

2000年代初頭まで、
「たそがれ清兵衛」のような
シリアス時代劇だったのが、
若者を取り込む為、近年
コメディタッチの時代劇を
増やす方向へとシフトしていっている。
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松竹の強みは、歌舞伎を独占的に
興行している点だ。
元々リュミエール兄弟が
映画を発明した
1895年に演劇座として設立。
演劇会社としてのノウハウが
歌舞伎座に活かされている。
近年、外国人観光客の
来場者が増えており、
また若者の観客を呼び込むために
「ワンピース歌舞伎」のような
作品も作られている。

書類選考では、
「あなたを表すとっておきの写真を
貼ってください」

というクリエイティブテストがありました。

また、それを突破するとグループワーク
や集団面接があり、
前者ではある模型をチームで
創り上げるというものでした。
また集団面接を受けて思ったのは、
映画全然知らないミーハーが多いこと。
好きな映画が「踊る大捜査線」レベル、
詳しくても岩井俊二レベル
だったりする。しかし、意外と
そういう人も面接で通過したりするので、
映画に詳しいかどうかは
一切関係ありません。

そして松竹の面接では、
「何故あなたは映画館で映画を観るのですか?」
「歌舞伎や演劇は観たことがありますか?」

といったことが聞かれます。
(松竹株式会社公式サイト

)

東映

やくざ映画、Vシネマのイメージが
強いが、仮面ライダーとプリキュア
というキラーコンテンツを持っている
のが最大の強み。
映画では「疾風ロンド

」「続・深夜食堂」、
「ぼくのおじさん」などを手がけている。

書類選考の課題がかなりハードで、
「ヒーロー」という言葉から連想し、
400字で作文を書きなさいとか、
1000人いる学年で
「卒業アルバム」を作ることになりました。
一番注目を集める方法を一言で
教えてください
といった
クリエイティブ・テストがESに
盛り込まれていました。

OBの話によると、
面接までいくと、
まるで「やくざ」のような
おじさんが現れて怖いけれど、
実際に話すと物腰柔らかで
優しかったですよとのことです。
(東映株式会社公式サイト

)

ワーナーブラザースジャパン

マッド・マックス/怒りのデス・ロード


ハドソン川の奇跡


バットマンVSスーパーマン


などを手がけるワーナーブラザースの
日本法人。

近年、他の大手映画会社ですら
躊躇する「テラフォーマーズ

」や
「鋼の錬金術師」「銀魂」の
実写化でブンブンだけではなく、
多くのシネフィルから注目を
集めている会社。

実はワーナーの入社方法は特殊で、
一般的な新卒採用選考は行わない
方針だ。
その代わりに、1月頃に始まる
インターンシップ選考を
突破し、約半年間インターンとして
働いて実力が認められれば採用
するというスタイルを取っている。

ブンブンは書類選考まで行き、
面接まで行きました。
面接では、
基本的な学業や課外活動について
訊かれる他、
「あなたの好きな映画を1分で
私たちが観たくなるよう
紹介してください」
といった
映画会社らしい質問がでましたよ。
(ワーナーブラザースジャパン
合同会社公式サイト

)

東北新社

映画会社というよりは、
CM、ケーブルテレビの会社と
言った方が良いのだが、
ミニシアター系映画の配給に
力を入れている。

今年の作品で言えば「トランボ」や
「五日物語」「こころに剣士を」

配給している。

また、ケーブルテレビでは
スターチャンネルとザ・シネマ
持っており、番組編成等を
行えるのも魅力である。
VODの時代に斜陽産業の
ケーブルテレビの会社?
と思うかも知れないが、
CMやアニメといった幅広い
ジャンルととにかく守備範囲広く
事業を行っているので安定している
と言えよう。

選考に関しては、
一般的なESとWebテストを
突破すると面接となる。

東北新社の面接は毎年、
取締役員で方針を変えていき、
ある時は、「コーヒーしか
飲まない私に紅茶を飲ませるよう
説得してください」といった
問題が出題された。

ブンブンの時は、
フィルム、坂本龍馬、ミステリーサークル
の写真を見せられ、
「この中から1枚写真を選んでください、
1分時間を上げますので
トークやお話しを考えてください」
というものだった。

どちらも、瞬時に話せる瞬発力と
柔軟性を見ているものだと
考えられる。
(株式会社東北新社公式サイト

)

日本映画放送

日本映画専門チャンネルと
時代劇専門チャンネル

運営する放送会社。

昨年から映画製作にも力を入れ始め、
リップヴァンウィンクルの花嫁

」成功に
伴い、海外の映画祭を視野に
勢力を伸ばしている。

日本映画専門チャンネルを
契約している人なら分かるだろう、
VODで膨大な映画をいつでも観られる
時代に、あえて作品を厳選、
それもフィルムセンターにしか
ないような作品を放送することで
視聴者が本当に観たい映画、
新しい視点を提供し続けていることに。

あの「キングコング対ゴジラ


4Kデジタルリマスター
完全版を手がけたのも
日本映画放送である。

そんな日本映画放送の選考は、
説明会でESを書かせられます。
そこには
「あなたの好きな日本映画、
時代劇を理由をつけて
教えてください」

という項目がありました。

面接は集団面接で、
ユニークな質問が飛び交います。
「宝くじで3億円当たったら
何に使いますか」
「あなたの親友や家族との
面白いエピソードを
教えてください」

みたいな感じでした。

また、「日本映画専門チャンネル」
「時代劇専門チャンネル」で
具体的にどういった放送を
したいのか、どういった番組が
好きかといったことも一次面接
で訊かれるので、
未契約者の就活生は契約して
実際に観てから面接に挑もう。

尚、これもミーハーな映画ファン
ばかりが面接に訪れ、
全然映画愛を語れていなかったり
するので、好きな映画欄に
「リング」とか「踊る大捜査線」
といった作品名を書いても
面接には行けますよ。
(日本映画放送株式会社公式サイト

)

最後に…

いかがでしたでしょうか?
正直、映画業界は狭き門です。
今回紹介しなかった
ギャガのような配給会社は
中途入社しか
受け付けていなかったりします。

なので
映画業界一本に絞って、
就活するのはオススメしません。

また映画業界で働くことは、
激務だし、自分の好きな映画、
嫌いな映画問わず売り込まなきゃ
いけないのでシネフィルにとって
嘘をつかねばならないときも
あるだろう。

それでも、映画を通じて
社会貢献したいので
あれば選考に挑む価値はあります。
映画業界の選考はどれも
楽しく、苦ではありません。
それでは、皆さんの健闘を
祈ります。

ブロトピ:映画ブログ更新

2 件のコメント

  •  ブンブンさん初めまして。現在就職活動中の者です。私も映画が好きで東○新○を第一志望としています。
     そこでお聞きしたいのですがブンブンさんはそちらの会社の選考でどの段階まで行かれたのでしょうか?また、ご縁がなかったのであればその具体的な理由がもしあれば参考にしたいのでお聞かせください

    • ロッキーさん初めまして。

      東◯新◯の選考についてお答えします。
      東◯新◯は二次面接まで行きました。

      東◯新◯は毎年選考内容を変えていますが、基本的に会話の瞬発力を見ていると思います。
      16卒の場合「コーヒーしか飲まない私にコーラを飲ませるよう説得しなさい」と面接で聞いていたようです。

      私の場合、3つカードが用意され、好きなカードを選び10秒で1分間小話を考えて、面接官に語る試験でした。私は、「フィルム」のカードを選び自分の好きな映画について語りました。

      エンタメ業界は面接官との相性によるところが大きいですが、会話の瞬発力、即興で小話できるスキルは必要ですね。

      選考進んだら、結果教えてください。

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