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【ネタバレなし】「SCOOP!」福山雅治はゲス男にもなれる!ロバート・キャパに注目!

【ネタバレなし】「SCOOP!」福山雅治はゲス男にもなれる!ロバート・キャパに注目!

SCOOP!(2016)

scoop
監督:大根仁
出演:福山雅治、
二階堂ふみ、リリー・フランキー、
滝藤賢一etc

評価:60点

昨日から公開の、「SCOOP!」。
「容疑者Xの献身」、「そして父になる」、
さらには「るろうに剣心-伝説の最期編-」

など比較的善人役が多い
福山雅治が、ゴキブリ以下の仕事である
中年パパラッチことクズ男

演じた異色作。

予告編を観ると、
明らかに「ドライヴ」や
ナイトクローラー」を
意識した演出がされていたが
果たして…

「SCOOP!」あらすじ

「SCOOP!」紙のフリー中年パパラッチ
こと都城静は、芸能人のスキャンダルを
追い夜な夜な街を徘徊する
生活を送っていた。
そんな中、
新米記者・行川野火を育てる
よう副編集長のの横川定子から
言われる…

日本で「ナイトクローラー」を撮るとこうなる

当ブログでも以前に紹介した
パパラッチ攻防モノ「ナイトクローラー」。
今回紹介する「SCOOP!」は原作こそ、
原田眞人の初期作「盗写 1/250秒」
なのだが、非常に「ナイトクローラー」
を意識した作品になっている。

というのも、あまりにゲスな
パパラッチを主人公に
据えながらも非常に
魅力的に映す。
アンチヒーローもの
としての作り込みが
相当「ナイトクローラー」
を意識したものとなっている。

一番顕著に表れるのは、
カーチェイスのシーン。
暗闇でのカーチェイスは
通常、映像的に何をしているのかが
わかりにくくなりがちなところ。
それを絶妙な照明捌きで、
刹那のコントラストを滲ませ
美しく撮るという
「ナイトクローラー」の技術が
上手く再現されているのだ。

当然、爆発シーンや
クラッシュシーンは邦画なので
やりにくいせいか花火で誤魔化されている
ものの、邦画のカーアクションとしては
十分合格点と言える。

役者陣の演技に注目

そして、本作が良いところは
役者の演技にある。

まず、なんと言っても
福山雅治がどこかのナントカ・ククワッドの
黒人
とは違い、しっかりゲス野郎を
演じているのだ。
クラブの女に対する胸の扱い方から、
新米記者の投げ捨てるように
無茶ぶりを投げつけるところまで、
完璧に「悪」を見せる。

そして、それをしっかり二階堂ふみ
扮する新米記者や滝藤賢一扮する
真面目な編集者、そしてリリー・フランキー
扮するヤバそうなチンピラが
しっかり独特の味を醸し出す
ことで、観ていて心地良い
にコントラストができあがる。

特に、二階堂ふみが物語の中で
成長するに従って、
福山雅治が「ただのクズ」に
見えるようになっていくところは
お見事。
そして、リリー・フランキーが
見せる「アレ」にさらに興奮しました(*^_^*)

惜しい!脚本が!

ただし、致命的にアウトなところもあります。

大根仁監督は、邦画界の中では、
「モテキ」や「バクマン。」と
脚本がスマートな印象を
持っていたのだが、本作での
彼の脚本捌きはビミョーでした。

本作は実は、福山雅治が
主人公ではない。
彼をダシに二階堂ふみの
成長譚を描くのがテーマとなっている。

ゴミみたいな現場を乗り越える、
福山雅治を反面教師として
乗り越えることで、立派な
ジャーナリストへとなっていく
過程を描くことが重要となっているのだが、
肝心な二階堂ふみの心情の転機が
全く描かれていないのだ。

悪に染まりそうになるが、
自分の正義を見つけて、
気持ちを落ち着けるシーン。

独り立ちをし、
福山雅治なしでもやってやるぞ
と気概を見せるシーン。

の2つは最低必要なのだが、
前者は全くなく、
後者は非常に分かりづらい形である。
この二つをしっかり押さえてこそ、
ラストシーンが輝くのに非常に
残念だ。

また、上記のように足りないシーンは
あるのだが、物語全体としては
冗長。特に邦画がやりがちな
「間延びしたラスト」があるため、
ちょっと退屈してしまった。

大根さんとしては、これは
ちょっと残念な作品だったぞ!
でも、邦画版「ナイトクローラー」
としては十分完成度が
高いので観て損はない
作品でした。

オマケ:ロバート・キャパ

これから観る人に、これは教えておこう。
福山雅治扮する中年パパラッチが
カメラマンになるきっかけとして、
ロバート・キャパの「崩れ落ちる兵士」
の写真を二階堂ふみに見せる
シーンがある。
ロバート・キャパ
この「崩れ落ちる兵士」は、
キャパがスペイン内戦に潜入し
撮った写真なのだが、
あまりの完成度の高さから
「やらせ」なのではと議論された
問題作である。

まさに「SCOOP!」の中での福山雅治
の撮影は、仕込みを含む
「やらせ」に近い
撮影が多いことから
絶妙な写真選びだと言える。

また、大根監督が撮りたかった
シーンであろう。ラストの方で、
とあるピンぼけ写真を何枚か
出すシーンがある。

これはロバート・キャパの
「ちょっとピンぼけ」
対するある種のユーモア
と捉えることができる。

なので、ロバート・キャパを
調べてから観ると、
面白い作品と言えよう。

余談:パンフレット

パンフレットの料金が850円
と結構割高なので
買うのを諦めました。
でも、デザインが良くって
結構迷いましたw

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