【ベネチア映画祭特集】「King of the Belgians」現代版ブッダ

King of the Belgians(2016)

KING OF BELGIAN

監督:ピーター・ブロッセン、
ジェシア・ウッドウォース
出演:Peter Van den Begin, Lucie Debay,
Titus De Voogdt etc

評価:65点

現在開催中のヴェネチア国際映画祭
この映画祭の面白いところは、
海外の一般人も映画祭に
参加できるよう
Festival Scope

という
VODサイトを通じて
映画祭で上映されている
インディーズ作品をを4ユーロ
(400~500円)で
楽しむことができるのだ。

ブンブンは、今回
ベルギーのロードムービー
「King of the Belgians」
に挑戦してみたよ。

カンヌで言う「ある視点」部門
に相当するオリゾンティ部門
出品作であるこれは果たして…

「King of the Belgians」あらすじ

トルコ・イスタンブールを訪れる
ベルギー国王。
イスタンブール訪問に退屈する
国王のもとにベルギーで緊急事態が
起きているとの連絡が入る。

一刻も早くベルギーに帰り、
国を救いたい国王。
しかし、丁度太陽嵐のせいで、
飛行機は飛ばないし、
通信もままならない。

痺れを切らした国王は、
秘書達とブルガリア
歌手軍団のツアーに
紛れ込み陸路で
ベルギーを目指す…

現代のブッダ

king of belgians2

ベルギー国王が、イスタンブールから
ベルギーまで数日掛けて(Google Mapsに
よると、総て徒歩で行脚した場合
21日かかるとのこと)
冒険するという
異色ロードムービー。

king of belgians

そして、コメディです。
トルコ側としては、
安全が確保されるまで
ベルギー国王を
守らないといけないので
ホテルに軟禁しようとする。

しかし、国王はイスタンブール
なんてどうでもいいと言わんばかり、
なんとか逃走しようとする。
そしてよりによって国王は、
ブルガリア歌手軍団のツアーに
紛れ込むという違和感
アリアリだろ!

とりあえずブルガリアの
首都ソフィアを目指して、
車を強奪したりして
いざ進軍!

なのだが、奪った車は
救急車で尚且つ、
今まで車の運転を
したことがない国王が、
「俺も運転したい」と
シークレットサービスを
困らせまくる。
運転を代わったら、
土手に突っ込んで車は
大破するという事態に…

実は国王はボンクラだった
というシーンの数々に
爆笑だ!

しかし、道中を通じて
ブルガリアの伝統ソースや
セルビアの内戦の傷跡を
目の当たりにし、
自分の無知さに気づかされていく
国王。

まさに手塚治虫の「ブッダ」
のような展開に、物語は
シフトしていく。

意外と、警察やトルコから
追われるという緊迫感は
なかったのだけれども、
十分面白い作品でした。

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