“Ç”【カンヌ映画祭特集】ジャームッシュの「コーヒー&シガレッツ」が凄い!

コーヒー&シガレッツ(2003)
COFFEE AND CIGARETTES(2003)

コーヒーアンドシガレッツ2

監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ロベルト・ベニーニ、
イギー・ポップ、
ビル・マーレイetc

評価:95点

今カンヌ国際映画祭で、
ジム・ジャームッシュの
新作「PATERSON」が凄い
ことになっている。
カンヌ評価

SCREEN INTERNATIONALが発表している
批評家評の平均をみると、
ドイツの「TONI ERDMANN」の
3.7点の次3.5点で君臨しているのだ!

パルムドール有力馬
ルーマニアのプイウが
3.0止まりで、アルモドバルの
新作も評価が微妙との
ことで一気にパルムドールに
王手をかけています。

そんなジャームッシュの新作は
バス運転手兼詩人の男の
数日を淡々と描いた物語。
「ナイト・オン・ザ・プラネット」
に近いミニマムな作品だ。

パルムドール映画に共通する
深く重い哲学が社会派要素も
なさそうだが、
キャリア的に「LOVING」や
「TONI ERDMANN」を倒せそう。
そして現地批評家曰く、
確実にパルムドッグは獲るだろう。

そしてカイロ=レン役の
アダム・ドライバーが
最近スコッセッシやテリー・ギリアム
等の変人監督に引っ張りだこなところにも
注目だ。

さて、ブンブンは中学時代から
ジム・ジャームッシュの大ファン
とのことで、今回
マイベスト・ジャームッシュ映画
「コーヒーアンドシガレッツ」を
紹介するぞ!

「コーヒーアンドシガレッツ」あらすじ

11人組のコーヒーやタバコを嗜み
駄話をする様子を集めた映画…終わりw

映画好きは憧れてしまう珍作

普段部屋やバーで気の知れた人と、
あるいはその場に居合わせた人との
駄話。その時は面白いが、
友達にその時の面白さを伝えようと
すると上手く伝わらなかったりする。

そんな駄話を映画にしようなんて
正気ではない。
しかし観客を楽しませる、
駄話映画にジャームッシュは
昇華させた。

なんと言っても、
各話における役者の振り分けが
秀逸だ。

いつも弱々しい感じの
ビル・マーレイに
ラッパーのGZAとRZAを
差し向けたり、
イギー・ポップとトム・ウェイツ
を組み合わせたりと、
非常にユニークだ。

中でも傑作だったのが、
アルフレッド・モリーナと
スティーヴ・クーガンの
「COUSIN?」だ。
ヴィヴィアンウエストウッドの
ジャケットで着飾るクーガンに
モリーナが「実は俺たちいとこなんだよ」
と迫る。しかし、格下だと思った
クーガンは電話番号を教えないように
「プライバシーを大事にしているから
サム・メンデス監督にも電話番号
教えてないんだ」という。

そして、突如電話がなり
モリーナが電話を始める。
「やあスパイク!」。

クーガンのさぁーと冷める。
まさか、目の前の男は
映画業界の偉い人じゃないか?
恐る恐るモリーナに
「今のはスパイク・リー?」
と聞くと、
「んなわけないでしょう」
「ハハハ、そうだよね」
と安堵の息を吐くクーガン
「電話してきたのは
スパイク・ジョーンズだ」

と言う。

おぅそっちかーい!
映画好きはニヤリとさせられる。
会話だけでここまで面白く
できるのだと感動した。

もちろん、これはマニアックすぎる
ギャグだが、映画に詳しくない人
でも、カフェにでっかいマシーンを
持ち込み実験する話や、
じいさんにお小遣いをせびる話など
見所満載。

是非、未見の方は観て
絶妙なハーモニーに酔いしれて欲しい。

↑明らかに本作に影響されたと思われる
「コーヒーをめぐる冒険」観てみたいな~

↑ブンブンも本作に触発されて
「COFFEE AND SALMIAKKI」って
作品を作ってみましたw

関連項目

「ストレンジャー・ザン・パラダイス」感想

「ミステリー・トレイン」感想

「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」感想

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